ドイツの野菜 ~じゃがいも編~

今日は、ドイツのじゃがいも事情についてです。

ドイツと言えばじゃがいも」という方も多いのではないでしょうか(笑)
そのイメージ通り、じゃがいもはドイツでよく食べられる食材であり、ドイツのスーパーマーケットでは複数の種類のじゃがいもが常時売られています。

ただし、ドイツでは、じゃがいもの種類の分類方法が日本とは若干異なります。

今回は、ドイツのスーパーマーケットにおいて、どのようなじゃがいもがどのように売られているのかについて、日本と比較しながらご紹介したいと思います。

この記事は、こんな人におすすめ!

・今後ドイツに長期滞在予定の方
・ドイツで暮らしていて自炊をしている方
・ドイツの野菜に興味のある方
・主食がじゃがいもでも構わないという方

目次

日独で販売の方法が異なるじゃがいも

品種で分類され販売されている日本

日本のスーパーマーケットでは、じゃがいもは品種が明記された状態で販売されていることが多いかと思います。
例えば、メークインや男爵、インカのめざめ、キタアカリなどの品種があり、これらの品種が売り場や袋に表記されていることが多いです。

このように品種ごとに分けて販売されているのは、その食感や味、煮崩れのしやすさに違いがあるためです。

例えば、キタアカリは、ホクホク感が強く味もしっかりとしていますが、煮崩れしやすいので、肉じゃがなどの長時間煮込む料理には向かず、ポテトサラダやコロッケなどに向いています。
また、メークインは、ホクホク感が少ないのですが煮崩れしにくいため、カレーやシチューなどの長時間煮込む料理に向いています。

じゃがいもの各品種の特徴を知っていれば、作る料理に合わせて使い分けることができるので便利です。
逆に言えば、どの品種が煮崩れしやすいか知識として持ち合わせていない場合は、調理するまで煮崩れるかわからないことになります!
りんごも煮崩れのしやすさや酸味と甘みの強さが品種ごとに違うので、そういった意味では、じゃがいもはりんごに似ていますね。

煮崩れのしやすさで分類され販売されるドイツ

では、ドイツのスーパーマーケットでは、どのようにじゃがいもが売られているのでしょうか。

ドイツでは、日本と異なり、売り場や袋に品種が明記されていないのが一般的です。
その代わり、でんぷん量と水分量などに基づいて、煮崩れのしやすさ別に3種類に分類されて販売されています

煮崩れのしやすさで分類され販売されているドイツのじゃがいも
煮崩れのしやすさで分類され販売されているドイツのじゃがいも

具体的には、「Festkochend」「Vorwiegend」「Mehligkochend」の3種類です。

「Festkochend」は、そのドイツ語の通り、煮崩れしにくいのが特徴です。
肉じゃがやカレー、シチューなどを作る時に使うと良いタイプです。
反対に「Mehligkochend」のじゃがいもは、ホクホク感が強い一方で煮崩れのしやすいじゃがいもで、スープやマッシュポテトなどに向いています。
そして、その中間にあたるのが「Vorwiegend」と呼ばれるタイプのじゃがいもで、男爵のように使い勝手の良いオールマイティーです。

品種というより、煮崩れのしやすさで分類されているので、もしかしたら複数の品種のじゃがいもが同じ袋に入って売られていることもあるのかもしれません。

また、売り方も日本とドイツでは異なります。

日本のスーパーマーケットでは、ばら売り、もしくは袋に3~6玉ぐらい入って売られていることが多いと思います。

その一方で、ドイツでは、ばら売りに加えて、ネットに2kgもしくは2.5kg入った状態で売られていることが多いです。
2kgや2.5kgだとかなりの量と個数ですが、ドイツでは皆さんそれを購入しています!
また、新じゃがや小ぶりのじゃがいもの場合は、1kgのパックで売られていることも多いです。

もし、2.5kgや2kgでは全然足りないという人は、5kgや10kgのネットでも売られているので安心です(笑)
さすがドイツという感じですよね!
ただ、それだけの量だと使い切るのも大変ですが、そもそも持って帰るのが大変です…。

1kgパックで売られているドイツのじゃがいも
1kgパックで売られているドイツのじゃがいも

ドイツでじゃがいもを購入する際の注意点

ドイツにて、じゃがいもをばら売りではなくネットでまとめて買う場合には、注意が必要です!
玉ねぎと同様、腐っているものが紛れ込んでいる可能性がそこそこの確率であります

腐ったじゃがいもの臭いは強烈で、棚や床にその匂いがついてしまい数週間取れなくなってしまいます。
なので、それを避けるために様々な方向から目で確認して、さらには臭いも鼻で確認して、異常がないことをしっかり確認してから購入することを強くおすすめします!
特に、ネットに入ったまとめ売りのものを買う際はお気を付けください。

筆者は、ドイツ生活1年目の時に、何度か腐ったじゃがいもの入ったネットを購入してしまい痛い目に遭いましたので、皆さんもお気を付けください!
筆者の経験から推測するに、腐ったじゃがいもがネットに入っている可能性は、20%ぐらいあるのではないかと思います…。
(油断するとすぐやられてしまいます…)

デュッセルドルフにあるじゃがいも専門店

デュッセルドルフCarlsplatzという市場には、芋(特にじゃがいも)ばかりを扱うお店があります。

Kartoffelhausというお店で、こちらでは約30種類ものじゃがいもが品種ごとに量り売りで販売されています!
大きさも形も色も、そして値段も様々であり、店員からアドバイスをもらいながら用途や好みにあったじゃがいもを選ぶことができます。

「ドイツと言えばじゃがいも」のイメージを持つ日本人にとっては、まさにドイツらしいお店で、見るだけでも面白いので、機会があればぜひ立ち寄ってみてください!

様々な品種のじゃがいもを扱うじゃがいも専門店
様々な品種のじゃがいもを扱うじゃがいも専門店Kartoffelhaus

まとめ

  • 日本では品種で分類されて販売されているのに対し、ドイツでは煮崩れのしやすさで分類されて販売されている
  • ドイツでは、ネットに入ったじゃがいもをキロ単位で購入するのが普通
  • ドイツでじゃがいもを購入する際は、腐ったり傷んだりしていないか入念に確認を!

今回ご紹介したように、ドイツのスーパーマーケットでじゃがいもの棚を確認すると、「Festkochend」「Vorwiegend」「Mehligkochend」のどれかが記載されていることが多いです。
そのため、ドイツ語ができない方でも、どれが煮崩れしにくいものかを知っておくと、調理中に煮崩れて失敗するリスクを回避できます。

もし機会があれば、3種類とも購入してみて、それぞれの違いを確かめてみてください!

ゆとり
ドイツ生活5年目のゆとりです。デュッセルドルフで2年半働き、現在は再度ミュンヘンで働いています。過去にミュンヘンで交換留学およびワーホリも体験しました。
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次