これからドイツで暮らす予定のある方。
ドイツでの生活は確かに楽しみだけど、和食が恋しくならないか不安に感じていませんか?
自分で和食を作れるから和食レストランは特別必要ないけど、たまにはドイツでも自宅で和食を作りたいと思っている方はいませんか?
日本人が多く暮らす街デュッセルドルフには、Immermannstraße(インマーマン通り)という有名な通りが、中央駅近くにあります。
その通りの左右には、日本関連のお店が多く集まっており、日本人および現地の人でいつも賑わっています。
そして、中央駅からインマーマン通りに沿って700m程北西方向に進んだところに、松竹さん(以下、敬称略)という日本食料品店があります。
今回は、知っておくと大変便利な日本食料品「松竹」について、ご紹介したいと思います。
・これからドイツ、特にデュッセルドルフまたはその周辺エリアで暮らす予定のある方
・デュッセルドルフを訪れる予定のある方
・和食や日本の食材が大好きな方
・ドイツの和食事情に興味のある方
・ドイツのスーパーマーケットに興味のある方
ここは本当にドイツ!?日本のスーパーマーケットを思い出す品揃え
入口から日本感満載の品揃え
デュッセルドルフのインマーマン通り沿いに位置する日本食料品店「松竹」。
周辺には、他にも日本の食料品を扱うお店があります。
その代表例が、大洋食品とHanaro Marktです。
しかし、これらのスーパーマーケットと比較すると、松竹は、より日本の食料品に重点を置いた品揃えです。
まず、入口付近入ってすぐ左側で販売されている焼き立ての焼き芋に目を引かれます。
焼き芋オーブンの普及に伴い、日本では、焼き芋を販売するスーパーマーケットが続々と登場しています。
筆者が日本で暮らしていた時も、複数のスーパーマーケットで、焼き芋オーブンを使って調理した焼き芋が販売されていたのを覚えています。
それもあってか、スーパーマーケットで焼き芋を見ると、それがたとえドイツであっても、日本のスーパーマーケットに来たことを実感させられます!
入口付近の棚に並べられている商品は、季節に合わせて変わることがあります。
年末には、年越しそばのためのそばや正月用の鏡餅も、店内入り口付近の棚に並べられていました。
(入り口付近ではないですが、2024年3月に買い物で立ち寄った時には、冷凍の桜餅や柏餅なんかも売られていました!)
入口から少し進んだところには、日本のコンビニなどでよく見かけるホットドリンク専用の保温器もあります。
2024年2月末に伺った時には、BOSSの缶コーヒーや宇治抹茶ラテなどが販売されていました。
まさか、焼き芋と温められた日本の缶コーヒーをヨーロッパで見かけるとは思わなかったので、初めて見たときは、非常に感動しました!
これに加えて、松竹では、お弁当やおにぎり、和風のお惣菜なども販売されています。
例えば、お弁当については、定番の唐揚げ弁当や塩鮭弁当、焼肉弁当などがあります。
また、和風のお惣菜は、例えば、餃子、焼き鳥、ひじきの煮物、焼きそば、たこ焼き、エビフライなどがあります。
おにぎりについても、日本で定番の具が入った日本人が「これこれ!」と思うもので、鮭や梅干し、ツナマヨネーズ、明太子などがありました。
たまに、ドイツの大手スーパーマーケット(REWEなど)でもおにぎりが販売されています。
しかし、スパイシーチキンのような日本では見かけない具であることが多く、使われている米も日本の米とは少し違います。
おにぎりが恋しくなった方は、松竹での購入か手作りすることをおすすめします!
和食作りに欠かせない食材が揃う野菜コーナー
既にこれだけでも、松竹が同じくImmermannstraße周辺にある日本の食料品を扱う他のお店と比べて、より日本らしいスーパーマーケットであると感じることができます。
しかし、それだけではありません!!
ドイツの普通のスーパーマーケットでは見かけない日本ではメジャーな野菜も数多く販売されています。
例えば、餃子作りに欠かせないニラや、すき焼きなどの鍋料理で定番の春菊などが販売されています。
この2つの食材をドイツで見つけるのは、デュッセルドルフでもだいぶ難しいです。
普通のスーパーマーケットはおろか、他の日本食料品店でもなかなか見つけられません。
また、日本産の大根、ネギ、長芋、みょうがなども販売されています。
ドイツにも、大根やネギは一応あるのですが、品種が違うので、サイズや味が日本のものとは若干異なります。
松竹では、ドイツにいながら日本の野菜が買えるので、本格的な和食を作りたい時に大活躍します。
その他にも、ゴボウ、かぼちゃ、各種キノコ、(常温の)里芋、(日本の)サツマイモなども売られています。
筆者は、ゴボウと里芋を豚汁を作るために購入したことがありますが、味も食感も良く、本格的な豚汁を作ってドイツ人の友人に振る舞うことができました。
骨無し皮付き鶏モモ肉のあるお肉売り場
ドイツでは貴重な骨無し皮付き鶏モモ肉を発見!
松竹では、精肉コーナーに、日本人にとって欠かせないもののドイツでは大変貴重な肉が売っています。
それは、唐揚げを作る時に大変便利な骨無し皮付き鶏モモ肉です。
これがドイツでは本当に貴重なんです!
まず、ドイツの普通のスーパーマーケットでは、鶏モモ肉を扱っていないことが多いです。
たとえ鶏モモ肉が見つかったとしても、骨もついていることが大半です。
大手スーパーマーケットのNettoなど、稀に骨無しの鶏モモ肉を扱っているスーパーマーケットもありますが、残念ながら皮も付いていません。
そして、Nettoなどで販売している骨無し皮無しの鶏モモ肉は、日本のものと比べると何故かジューシーさにかけ、胸肉のようなパサつきがあります。
筆者が以前ミュンヘンに住んでいた時は、骨付き皮付き鶏モモ肉を大手スーパーマーケットのREWEで購入して、はさみを使って自分で骨を取り除いていました。
これが、本当に面倒くさい作業なのです!!!
包丁だと、皮がなかなか切れず細かい作業も難しいのではさみでやるのですが、骨の周り360度に肉がついているので、骨の部分を持って肉を回しながら、肉だけをはがす必要があります。
手さきを使う細かい作業なので、手も頭もとても疲れます。
また、あまりゆっくり作業をしていると肉が傷んでしまうので、もたもたやるわけにもいきません。
そして、筆者がドイツで唐揚げを作る時は、だいたい皆に振る舞うために大量に作ります。
そのため、ミュンヘンで骨付きの鶏モモ肉を買って唐揚げを作っていた時は、2kg~2.5kgぐらい買うことが多かったです。
それを買ってきたら、骨を外す作業を一人でもくもくとやって、下準備をする必要がありました。
食べてなくなるのは一瞬ですが、骨を外す作業は、1時間以上かかることもあります…。
この大変面倒くさい作業が、松竹の骨無し皮付き鶏モモ肉を使えば、一気に省略できるので、本当に嬉しい限りです。
味も、大変美味しく、Nettoで販売されている鶏モモ肉よりもジューシーです。
そして、2024年2月末時点で8.99ユーロ/kgと、お財布にも優しいお値段で大変助かります。
鶏モモ肉以外のお肉
肉類については、この鶏モモ肉以外にも、薄切りの豚肉や牛肉も販売されています。
しゃぶしゃぶ用としてはちょっと厚めのスライスに見えましたが、和食を作る際には大変重宝しそうです。
また、見た目が綺麗な冷凍の豚バラ肉も販売されています。
値段は1パック500gで8.5ユーロと決して安くはないですが、味はとても美味しいです。
筆者も何度か購入しており、豚汁を作ったり、なすやキャベツと一緒に味噌炒めを作ったりしました。
そして、2024年4月中旬に訪れた際には、冷凍の和牛も販売していました!
切り落とし、焼肉用、しゃぶしゃぶ/すき焼き用、サーロインステーキなど、様々な種類が販売されていました。
新鮮なお刺身は、お祝い事にもピッタリ
松竹では、魚介類の品揃えも日本人の多種多様な期待に応えるような品揃えです。
何よりも、ドイツに住んでいると恋しくなりがちな新鮮なお刺身があります。
日本の食料品を扱う他のお店でも販売されているマグロやサーモンだけでなく、手巻き寿司などで大活躍するホタテ、イカ、タコなども冷蔵で販売されています。
マグロは、赤身だけでなく、中トロや大トロも売られています!
マグロの赤身は、市場にある魚屋的なところでも見かけることがあるのですが、中トロや大トロはなかなか見ることがありません。
また、すずきや真鯛が切り身またはサクで販売されている他、シメサバやあさり、ブリカマなども売られています。
年末には、刺身の盛り合わせもありました。
お刺身需要の高い年末は、お刺身を事前に予約注文できるようです。
また、同じく年末には、ぶりしゃぶセット、かずのこ、いくら、タラの白子、タラの切り身なども冷蔵で販売されていました。
変わったものとしては、冷蔵のアンコウも見かけました。
日本の大晦日やお正月を意識した商品のラインナップで、ドイツで暮らす日本人としては、見るだけで本当に感動します。
さらに、年末年始関係なく、寿司用のボイルエビや明太子、ウナギの蒲焼なども冷凍で販売されています。
もずくが販売されているのも大変珍しいです。
ちなみに、松竹から400メートル程離れたHanaro Marktでも、魚介類を比較的多く扱っています。
しかし、ブリしゃぶセットやもずくなどは、韓国ではあまり食べられないのか、パッと見た感じでは見つけられませんでした。
飲み物、雑貨、家電まで扱うスーパーマーケット!
懐かしいソフトドリンクと多種多様なお酒
先程、BOSSの缶コーヒーが温められて販売されているという話をしましたが、日本の飲み物は他にも色々と販売されています。
例えば、ソフトドリンクとしては、ペットボトルに入った各種お茶に加えて、午後の紅茶、なっちゃん、CCレモン、ソルティライチ、カルピスウォーター、ラムネなどがありました。
カルピスウォーターは、ドイツで似たようなものがなく、日本を長く離れていると時折飲みたくなるので、筆者としては助かります。
また、日本のお酒も様々な種類が販売されています。
特に、日本酒の品揃えは大変豊富で、日本全国の様々な銘柄のものが並べられています。
加えて、梅酒やゆず酒などの果実酒、ビールなども販売されています。
ほろよいなどの缶チューハイもありました。
さらには、具合が悪い時に筆者がよくお世話になったウイダーinゼリーが、数種類販売されていることも驚きです。
こんなものまで売っている!?
松竹で販売されている食材については挙げると切りがないですが、梅干し、白滝(糸こんにゃく)、金時豆あたりは、ドイツでも非常に珍しいものだと思います。
梅干しって、どこの日本食料品店やアジア食料品店でも置いてありそうで、意外とそうでもないんです。
また、松竹では、日本の象印の炊飯器も各種大きさ売られています。
日本から自分で持ってくるのは、かさばるし重いから厳しいけれど、長期間ドイツ生活を送るうえで欲しいという場合は、松竹で購入することも可能です。
日本の炊飯器が自宅にあるのとないのとでは、和食への恋しさ度合いが大きく変わると思います!
また、今治タオルが販売されているのもビックリしました。
日本製の優秀なサランラップも販売されています。
まとめ
- 日本食料品店「松竹」は、日本のスーパーマーケットのような品揃えである
- 和食の弁当やお惣菜なども販売している
- ドイツの普通のスーパーマーケットでは買えない、生鮮食品を数多く扱っている
- 骨無し皮付き鶏モモ肉を手頃な価格で販売している
- 年末には、鏡餅や豪華なお刺身の盛り合わせなども販売される
見やすい陳列と、より日本食料品に特化した品揃え、そして気さくな日本人の店員さんが魅力的な日本食料品「松竹」。
開店時間も他の日本食料品店より早く、朝8時半から営業しています。
また、日本のスーパーマーケットらしく、ポイントカードもあります。
長いヨーロッパ生活で日本が恋しくなった方、本格的な和食を作ったり振る舞ったりしたい方、ぜひ一度足を運んでみてください!
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