ドイツで暮らす日本人が選ぶお米の種類とその特徴

ドイツに住む日本人にとって、日常の食事で使うお米は、生活の充実度を上げるためにとても大切な要素です。
特に、日本から遠く離れた場所で、いかにして日本の米のような食感や味を再現するかは、食事を楽しむための鍵となります。

この記事では、ドイツで手に入るお米の種類を紹介します。
さらに、「ゆめにしき」や「みのり」といった日本で馴染みの薄い欧州産日本米についても詳しく説明します。

各段落の見出しに記載した「評価」は、その米がどれだけ日本産日本米に近いかを、筆者が独自に10段階で評価したものです。
ただし、この評価は、鍋で炊くか炊飯器で炊くか、また使用する炊飯器の質にもよりますので、参考程度にしていただければと思います。

この記事は、こんな人におすすめ!

・今後ドイツに長期滞在予定の方
・ドイツで暮らしていて自炊をしている方
・ドイツの米事情に興味のある方

目次

Milchreis(評価:★★★☆☆☆☆☆☆☆)

Milchreis(ミルヒライス)は、ドイツで最も手軽に購入できる米の一つで、大手スーパーマーケットでも販売されています。
価格帯としては、1kgあたり約1.5~2.5ユーロと非常に安価です。

しかし、日本のお米と比べるともちもち感やふっくら感が劣るため、本格的な日本料理のお供としてはあまり向いていません。
特に冷めると食感や味が悪くなり、再加熱してもパサパサとした食感が残ります。
そのため、お弁当用のおにぎりなど、炊飯後時間が経ってから食べる料理には適していません。

ドイツ博士

炊き立てであればまだ美味しく食べられるんだけど、一度冷めてしまうと、電子レンジで温めてもパサパサ感が残って、米同士のくっつきもとても悪くなるよ…。

安さを重視する方や、ドイツ人のようにデザート作りに使用する場合には、Milchreisは最適です。
しかし、例えば、本格的な和食をドイツ人などに振る舞う際には、この後ご紹介する別の米を使用することをおすすめします。

疑問ちゃん

ドイツでは、このMilchreisを使ったデザートがスーパーマーケットでも販売されているよ!

Milchreisを使用したデザート

Sushi Reis(評価:★★★★★★★☆☆☆)

Sushi Reisは、Milchreisよりもずっと日本米に近い品質のお米です。
価格帯はやや高めで、1kgあたり約4~5.5ユーロが相場となります。

REWEやEDEKAなどのディスカウントストアでない大手スーパーマーケットで販売されており、名前の通り、寿司やその他和食に使用するのに向いています。
Milchreisと比べるとふっくら感やもちもち感が強くあり、冷めても再加熱すればそこそこ美味しく食べることができます

ただし、日本米と比べると、依然として食感やつやが若干足りず、特に冷めた状態で食べる場合には日本米との差がより明確になります。
それでも、比較的手軽に入手できるため、日常的に使いやすいお米です。

疑問ちゃん

Sushi Reisで焼きおにぎりを作り翌日食べたことがあるけど、日本米ほどでないにしても美味しく食べることができたよ!

欧州産日本米(評価:★★★★★★★★★☆)

欧州産日本米は、ヨーロッパで栽培された日本米であり、スペインイタリアが主な産地となっています。
代表的な品種としては、ゆめにしきみのりが挙げられます。

これらは、ドイツ国内のアジア食料品店や日本食料品店で購入することができ、5kgで23~30ユーロという価格帯です。

ドイツ博士

それなら、Sushi Reisの価格帯(5kgで20~27.5ユーロ程度)とあまり変わらないね!

アジア食料品店で販売される欧州産日本米

欧州産日本米は、日本産の米と比べても遜色なく、むしろ炊き方や品種次第では日本米を超えるクオリティを実感することもあります!
筆者も、ミュンヘンではこの欧州産日本米を日常的に購入し、自身の食生活に取り入れています。

ゆめにしきとは?

ゆめにしき」は、スペインやイタリアで栽培されている日本米の品種の一つです。

日本で流通している一般的な日本米とは異なり、ヨーロッパの気候に適応させた品種として開発されました。
特徴としては、粒が大きく、ふっくらと炊き上がり、もちもち感が強いことが挙げられます。

ドイツで入手できる米の中では、日本米に非常に近い食感を楽しむことができ、冷めても美味しさが保たれるため、おにぎりやお弁当にも適しています。

欧州産日本米(ゆめにしき)

みのりとは?

みのり」もまた、イタリアやスペインで栽培される日本米の品種であり、ヨーロッパ市場向けに生産されています。

特徴は、炊き上がりのつややかな見た目とバランスの取れた粘り気です。
こちらも冷めても美味しさを保つことができ、日本料理に非常に向いているお米です!

ヨーロッパで生産されるため、日本からの輸入米と比べて安定供給が可能であり、価格も比較的リーズナブルです。

日本産日本米(評価:★★★★★★★★★★)

ヨーロッパに輸出される日本産日本米は、最高品質の米として主に日本食料品店で購入することができます。
品種には、こしひかりやあきたこまち、こしいぶきなどがあり、デュッセルドルフやミュンヘンなどの各日本食料品店では複数品種取り扱われています。

価格帯は5kgで約30~50ユーロと非常に高価ですが、運が良ければ、デュッセルドルフを中心に欧州産日本米よりも安く手に入ることがあります。

日本食料品店で販売される日本産日本米

その味や品質は文句なしに素晴らしく、ふっくら感や粘り気、つやは一級品です!
しかし、筆者としては欧州産日本米との差があまり感じられないため、コストパフォーマンスを考慮すると、日本産日本米をわざわざ選ぶ必要性は基本的に感じていません。

ドイツ博士

僕は、日本産日本米と欧州産日本米で、価格のより安い方を購入しているよ!

日本産日本米(こしいぶき)

まとめ

  • Milchreisは、日本産日本米の代用として使用できる最低限のラインであるが、一度冷めてしまうと再加熱してもあまり美味しくない
  • Sushi Reisは、日本産日本米の代用として十分だが、上位互換である欧州産日本米との価格差が小さいため、Sushi Reisにこだわる必要性はあまり感じない
  • 欧州産日本米は、日本産日本米と比較しても遜色なく、価格も日本産日本米より安いことが多い
  • 日本産日本米は、言うまでもなく日本人が食べ慣れた味と食感だが、価格が非常に高い

ドイツに住む日本人にとって、お米の選択肢は意外と多くあります。

MilchreisやSushi Reisのような手軽な選択肢から、ゆめにしきやみのりといった欧州産日本米、さらには本格的な日本産日本米まで、好みや予算に応じて選べるのが魅力です。
特に、欧州産日本米は価格が比較的リーズナブルなだけでなく、日本産日本米に非常に近く冷めても美味しいため、日常使いに最適です!

ゆとり
ドイツ生活5年目のゆとりです。デュッセルドルフで2年半働き、現在は再度ミュンヘンで働いています。過去にミュンヘンで交換留学およびワーホリも体験しました。
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