ドイツといえば、ビールやソーセージのイメージが強いですが、実はケーキ大国でもあります。
ドイツのケーキは、フランス菓子のような繊細なデコレーションではなく、どっしりとしたボリューム感と素朴な味わいが特徴です。
日本のケーキに比べて甘さがしっかりしているものが多く、生クリームよりもバタークリームやナッツ、フルーツがよく使われます。
また、シュトーレンなど、ケーキというよりも「菓子パン」に近いものもあり、カフェだけでなくパン屋(Bäckerei)でも気軽に楽しめるのが魅力です。
今回は、ドイツで人気のある代表的なケーキを5種類紹介します。
旅行やドイツ生活を送る際に、ぜひ一度味わってみてください!
- ドイツのケーキに興味のある方
- 近々ドイツへ引っ越す予定の方、またはドイツへの旅行を検討中の方
1. シュヴァルツヴェルダー・キルシュトルテ(Schwarzwälder Kirschtorte)
シュヴァルツヴェルダー・キルシュトルテ(Schwarzwälder Kirschtorte)は、「黒い森のさくらんぼケーキ」という意味を持つ、ドイツを代表するケーキの一つです。

特徴
- チョコレートスポンジにさくらんぼ(キルシュ)を挟み、生クリームと削ったチョコレートでデコレーション
- キルシュヴァッサー(Kirschwasser)というサクランボの蒸留酒が使用されており、大人向けの味わい
- クリームの甘さ、チョコのほろ苦さ、さくらんぼの酸味が絶妙なバランス
このケーキは、ドイツ南部のシュヴァルツヴァルト地方(黒い森)が発祥で、名前の由来にもなっています。
ケーキ屋だけでなく、カフェやレストランのメニューにもよく登場し、ドイツ国内のどこでも食べられる定番ケーキです。

生クリームが大好きな人におすすめ!
2. ザッハトルテ(Sachertorte)
ザッハトルテ(Sachertorte)は、元々はオーストリアのウィーン発祥ですが、ドイツでも高い人気を誇るチョコレートケーキです。


特徴
- 濃厚なチョコレートスポンジとチョコレートガナッシュの層が重なる
- アプリコットジャムがスポンジの間に塗られており、甘さにほのかな酸味をプラス
- 見た目はシンプルながら、しっとりとした食感と濃厚なチョコレートの風味が魅力
ザッハトルテは、1832年にフランツ・ザッハー(Franz Sacher)によりオーストリアで誕生したケーキです。
ドイツのカフェやケーキ屋でも見かけることが非常に多く、コーヒーと一緒に楽しむのが定番です。



チョコ好きにはたまらないケーキだわ!
3. ビーネンシュティッヒ(Bienenstich)
ビーネンシュティッヒ(Bienenstich)は、直訳すると「蜂の一刺し」という意味の名前を持つ、ドイツの伝統的なケーキです。


特徴
- ふわっとしたイースト生地のスポンジに、たっぷりのバタークリームをサンド
- 表面には、キャラメルコーティングされた蜂蜜入りアーモンドスライスがたっぷり
- サクサクのアーモンド、ふんわりした生地、なめらかなクリームの組み合わせが絶妙
名前の由来には諸説ありますが、「蜂蜜を使ったケーキだから」や「昔、蜂を使って敵を追い払ったパン職人が作ったから」などの言い伝えがあります。
カフェだけでなく、パン屋でもよく売られているので、ドイツで気軽に試せるケーキの一つです。



蜂蜜の味が強いケーキって、日本にはあまりないよね!
4. ケーゼクーヘン(Käsekuchen)
ケーゼクーヘン(Käsekuchen)は、その名の通りドイツ版のチーズケーキで、日本のベイクドチーズケーキとは少し異なる風味を持っています。


特徴
- 主な材料は、クヴァルク(Quark)というドイツ特有のフレッシュチーズ
- しっとりしているが、レアチーズケーキほど重たくなく、軽やかな口当たり
- 甘さ控えめで、ほんのりとした酸味があるのが特徴
クヴァルクは、ヨーグルトとチーズの中間のような乳製品で、日本のクリームチーズよりもさっぱりした味わいです。そのため、ケーゼクーヘンは甘さ控えめで、ドイツ人にも人気のあるケーキの一つです。
プレーンのケーゼクーヘンも人気ですが、ブルーベリーやアプリコットなどが入ったものも人気があり、カフェなどでよく見かけます。



ベイクドチーズケーキとレアチーズケーキの間のようなケーキだよ!
5. ドナウヴェレ(Donauwelle)
ドナウヴェレ(Donauwelle)は、「ドナウ川の波」という意味を持つ、美しい層が特徴的なケーキです。


特徴
- バニラスポンジとチョコレートスポンジの2層に、さくらんぼが埋め込まれている
- その上にたっぷりのバタークリームを塗り、最後にチョコレートコーティング
- スポンジ生地の中に沈んだチェリーが、まるで波のような模様を作るのが特徴
ドナウヴェレの見た目は独特で、切り分けた断面がまるで波打っているように見えることから、この名前がつけられました。
バタークリームとチョコレートの濃厚な組み合わせですが、さくらんぼの酸味がアクセントになっており、甘すぎず食べやすいケーキです。



パン屋でもよく売られている、さくらんぼの酸っぱさが癖になるケーキだよ!
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