ドイツ暮らしで健康維持!栄養トラブルと賢い対策

ドイツに引っ越してしばらくすると、現地の食生活に適応する中で、気を付けるべき栄養面のポイントがいくつか見えてきます。
ドイツの食文化にも、ソーセージ、パン、ビールなど、美味しいものが多く揃っていますが、これらの食事は日本の食文化とは異なる点が多く、思わぬ健康リスクにつながることもあります。

ここでは、ドイツで暮らす日本人やドイツへの引っ越しを検討中の方に向けて、ドイツ生活中に栄養面で気を付けるべき点とその対策をご紹介します。

この記事は、こんな人におすすめ!

・ドイツに引っ越してきたばかりの方、もしくはドイツへの引っ越しを検討中の方
・ドイツで暮らし、健康に気を遣っている方

目次

「ドイツの塩分爆弾」― ソーセージ天国での塩分取りすぎに要注意!

日本でも高塩分の食事が問題視されていますが、ドイツではさらに注意が必要です。
なぜなら、ドイツの伝統的な食事には、塩分の多い食品が多く含まれているからです。

日本人の誰もがドイツと聞いてイメージする「ソーセージ」に塩分が多く含まれていることは、ドイツに住んだ経験のない方でも容易に想像できるでしょう。
物にもよりますが、ドイツのソーセージは日本のソーセージよりもしょっぱいものが多いと感じます。
そのため、塩分摂取量にはより一層の注意が必要です。

また、ドイツの名物である八の字型のパン「ブレーツェル」や薄いカツレツ「シュニッツェル」も、かなり塩味が強く、日常的に食べていると塩分摂取量が過剰になりがちです。
さらには、ドイツでは、ハムチーズも質の良いものを手軽に買える環境にあります。
しかし、こちらも美味しいからと言って食べ過ぎると塩分の取り過ぎになってしまいます。

自炊の推奨:加工食品の摂取頻度や外食を減らし自炊することで、塩分摂取量をコントロールすることが容易になります。自炊では、ハーブやスパイス、酢などを活用すると、塩の使用量が少なめでも満足のいく塩加減になりやすいです。ドイツでは、ローズマリー、ディル、バジルなどのハーブが手軽に入手できます。

低塩分の代替品を選ぶ:例えば、ソーセージであっても商品によって塩分含有量が異なるため、パッケージに記載の栄養成分表を見て、塩分が少なめの商品を購入するという方法があります。また、マーガリンを購入する際には、「ungesalzt」(無塩)と記載された商品を購入するのもおすすめです。

甘党注意報!スイーツの誘惑にどう立ち向かう?

ドイツには、ケーキやチョコレート、甘い菓子パンなどのスイーツが豊富にあります。
そのため、様々な場面で甘い誘惑に惹かれて、糖分を摂取しすぎてしまうことがあります。

例えば、ドイツのケーキやプリンは、日本のものよりも濃厚で甘いことが多いです。
もちろん、濃厚なチョコレート味のデザートが好きな筆者にとっては嬉しいのですが、ついついカロリーだけでなく糖分を摂りすぎてしまいます。

また、ドイツの甘い菓子パン、例えばアップルパイのような「Apfeltasche」やマフィンなどは、べっとりとした甘さであることが多く、サイズも日本の類似商品より大きいことが多いです。
そのため、一度に何個も食べることが無いように注意する必要があります。

間食の工夫:果物やナッツ、ヨーグルトを代わりに取り入れることで、糖分摂取量を抑え、自然な甘さを楽しむことができます。

控えめにする習慣:ドクターストップがかかっていないのであれば、ドイツの甘いケーキやお菓子を完全に諦める必要はないと思いますが、食べる頻度を減らすなど、きちんとコントロールすることが重要です。

脂肪に要警戒!ジャガイモ料理の落とし穴とは?

ドイツの料理には、バターやクリームがふんだんに使用されているものが数多くあります。

例えば、ドイツと言えばジャガイモをイメージする人も多いかと思いますが、ジャガイモ料理には多くの油が使われていることが多いです。
日本でも定番のジャガイモを揚げたフライドポテトはもちろんのこと、輪切りにしたジャガイモで作ったジャーマンポテトのような「Bratkartoffeln」にも、多くのバターが使われています。

また、ジャガイモ料理に限らず、チーズを絡めた卵パスタ「Käsespätzle」やオーストリア発祥のパンケーキ「Kaiserschmarrn」なども高脂質です。
美味しく筆者も好きな料理ではありますが、頻繁に食べるとコレステロールや体脂肪の増加を招くリスクがあります。

調理法の工夫:自炊をする際だけでなく外食をする際にも、グリルや蒸し料理を選択肢に取り入れ、揚げ物やクリームなどを控えるようにしましょう。

植物性油脂の活用:オリーブオイルなどの健康的な油を使用すると、同じ油でも体に良い影響を与えることができます。

ビールが安すぎる問題―ドイツならではのビール飲み過ぎに注意!

ドイツではビールが国民的な飲み物であり、様々な銘柄や地ビールがあります。

スーパーマーケットでは、1ユーロ程度(=約160円)で瓶ビール1本を購入することができます。
レストランやパブでもビールは定番の飲み物であり、水より安い値段で提供されることもあります
さらには、ミュンヘンで秋に毎年開催されるビールのお祭り「オクトーバーフェスト」では、非常に多くのビールが消費されます。

しかし、ビールをはじめとするアルコール飲料の摂取が習慣化すると、肝臓に負担がかかり、生活習慣病のリスクが高まります
また、カロリーの過剰摂取により太る原因にもなります。

飲酒の頻度を減らす:アルコールの摂取を週に2~3回以下に抑えるなど、頻度を減らすことが重要です。一回に飲む量も、1杯か2杯程度に留めるのが理想的でしょう。

ノンアルコールビールの選択:ドイツではノンアルコールビールも豊富にあります。ノンアルコールビールの味も年々改良が進んでおり、現在では本物のビールにかなり近い味を楽しむことができます。

肉食文化に潜む罠!食物繊維不足の危機をどう乗り越える?

ドイツ(特に北ドイツ以外)では、魚介類を食べる習慣があまりないことから肉中心の食生活になりがちです。
そして、忙しくて一品しか料理を作れない場合や外食する頻度が高い場合、意識して野菜や果物などを食事に取り入れないと、食物繊維が不足しがちです。

意識的な野菜摂取:食事にサラダやスープを追加し、緑黄色野菜や根菜を積極的に取り入れましょう。また、バナナなどの食物繊維が豊富に含まれている果物を間食に取り入れることも有効です。

全粒粉製品の選択:白パン(Weißbrot)の代わりに、全粒粉パン(Vollkornbrot)やミューズリー(Müsli)など、食物繊維が多く含まれた食品を選ぶと良いです。

まとめ

・伝統的なドイツ料理は塩分が多い傾向にあるため、加工食品の摂取頻度や外食の頻度に注意し、自炊で塩分量をコントロールすることが重要!
・ドイツのスイーツは、日本のものよりも濃厚で甘いことが多いため、食べる頻度に気を付けたり、果物やナッツ、ヨーグルトを代わりに摂取したりするなどの工夫が必要!
・ジャガイモ料理やKäsespätzleをはじめ、ドイツには油をふんだんに使用した料理が多くあるため、グリルしたものや蒸し料理を選択肢に入れると良い!
・ビール大国であるドイツでは、ビールが安価だが、飲み過ぎによる生活習慣病には要注意!
・肉食中心の生活により食物繊維が不足しないよう、野菜や果物などを意識的に摂取すると良い!

ドイツの食生活には日本にはない楽しさや美味しさが詰まっていますが、その一方で、栄養バランスの崩れが健康に影響を与える可能性もあります。
塩分や糖分、脂質の摂りすぎ、アルコールの習慣化、食物繊維不足など、これらの問題に気をつけることが重要です。

適度な自炊や、健康的な食品選び、サプリメントの活用を通じて、バランスの取れた食生活を目指しましょう。

ドイツでの生活を楽しみながらも、健康面に気を配り、長く快適に暮らしていけるよう、これらの対策をぜひ取り入れてみてください!

ゆとり
ドイツ生活5年目のゆとりです。デュッセルドルフで2年半働き、現在は再度ミュンヘンで働いています。過去にミュンヘンで交換留学およびワーホリも体験しました。
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