ドイツに住んでいると、頻繁に使用するドイツ語のフレーズがいくつかあることに気が付きます。
もちろん、その中には、日本やドイツで行われるドイツ語の授業で習ったり、ドイツ語教材に載っていたりするものもあります。
しかし、筆者の経験上、そうでないものも多く、ドイツに来て初めて聞いたフレーズがいくつもあります。
今回は、そんな教科書には載っていないドイツ語の頻出フレーズを8つご紹介したいと思います!
今回ご紹介するフレーズは、ドイツ語で言わざるを得ない状況で使用することが多いため、ドイツ語ができない方でも覚えておくと安心です。
- ドイツへの引っ越しが決まっている方(転勤、留学、ワーホリなど)
- ドイツに引っ越してきて間もない方
- ドイツへの旅行を計画中の方
- ドイツで暮らしてみたい方
Das war’s.(以上です。)
例えば、パン屋で、ショーケースに並んでいるパンの中から欲しいものを店員に伝えて購入する際によく使う表現です。
または、肉屋や魚屋などで、ショーケースに並んでいる肉や魚の中から欲しいものと量を店員に伝えて購入する際にも使う可能性が高いでしょう。
カフェやレストランでも使う可能性のある表現です。
欲しいものを1つもしくは一通り注文し終えた後、店員側は顧客側にまだ他の注文があるか確認するため、以下のような質問を顧客側にしてくることが非常に多いです。
・Sonst noch etwas?
・Sonst noch was?
・Darf es sonst noch was sein?
これらの質問はすべて「他に何か欲しいものはありますか?」という意味です。
ドイツ語で聞かれる可能性も高いため、このような表現を聞いたら、他に欲しいものがあるか聞かれていると理解できると良いでしょう。
まだ他に注文したいものがあれば、そのまま続けて注文すれば問題ありません。
しかし、もし欲しいものの注文が済んでいて追加注文がないのであれば、ここで「Das war’s. (ダス ヴァース)」と返しましょう。
この一言により「以上です」と伝えることができ、注文を終えることができます。
日常生活を送るうえで使用頻度が高いのにもかかわらず、教科書に載っていることは珍しく、授業で習うことも少ない表現です。
ぜひ、この表現を覚えて、店員にスマートに返事をしましょう!
Zahlen, bitte.(お会計をお願いします。)
これは、レストランやカフェなどで飲食を終えお会計をしたい場合に、ウェイターに伝える表現です。
当然、スターバックスのようにカウンターで事前にお会計をする場合は、この表現を使うことはありません。
飲食後にテーブルでお会計をするパターンのお店でのみ使用する表現です。
(レストランやチェーン店でないカフェは、だいたいこのパターンです。)
もちろん、「Ich möchte gerne bezahlen.」や「Ich würde gerne bezahlen.」のように、きちんとした文章でお会計をしたい旨を伝えることもできます。
しかし、特にドイツ語が得意でない場合(そして得意な場合でも)、「Zahlen, bitte.(ツァーレン ビッテ)」だけでもまったく問題ありません。
Mit Karte, bitte.(カードでお願いします。)
先程ご紹介した表現「Zahlen, bitte.」をウェイターに伝えると、ウェイターからあなたに返ってくる表現は「In Bar oder mit Karte?(イン バー オーダー ミット カルテ)」でしょう。
このような表現で、現金で支払いたいかカードで支払いたいかを聞いてきます。
現金で支払いたい場合は「In Bar, bitte.(イン バー ビッテ)」と、クレジットカードなどカードで支払いたい場合は「Mit Karte, bitte.(ミット カルテ ビッテ)」とウェイターに返事をしましょう。
これを伝えると、ウェイターは、伝票(レシート)およびお会計用の財布もしくはカード決済用の端末を持って戻ってくるはずです。
この「Mit Karte, bitte.」という表現は、スーパーマーケットやパン屋など、様々なお店でお会計をする際によく使う表現です。
使用する頻度が非常に高いので、ぜひ覚えておきたい表現です。
Stimmt so.(それで正しいです。)
これは、レストランやカフェなどでお会計をする際に使う表現です。
ドイツを含め、ヨーロッパにはチップ文化のある国が多くあります。
そのため、実際の飲食代にチップを若干上乗せして支払うことが多くあります。
つまり、伝票に記載されている(チップを含んでいない)金額と実際に渡す(チップを含んだ)金額が一致していないことになります。
そこで、この「Stimmt so.(シュティムト ゾー)」という表現をウェイターに言うことで、渡した金額で間違いのないこと、チップを含めてその金額を支払う意思があることを伝えることができます。
Schönen Tag/Abend noch!(良い一日を!)
「良い一日を」という表現自体、日本ではなかなか使わないですよね(笑)
でも、ドイツでは本当に頻繁に使う表現で、知り合いか知り合いでないかにかかわらず、誰かに会うたびに使う表現です。
例えば、スーパーマーケットで買い物をして、お会計が済んでレジを離れるタイミングで、レジ係の人に言ったり逆に言われたりします。
レストランやカフェでお会計が済んだタイミングでも使います。
同様に、友人や同僚など、面識のある人に会って別れるタイミングでも使うことができます。
この場合の「会う」というのは、実際に会っていようがオンラインで画面越しに会っていようが関係ありません
日本語で「またね」を言う代わりにこの表現を使い、ドイツでは、相手がレジ係など面識のない人であっても言うと覚えておけば良いと思います。
朝ももしくは日中の場合は「Schönen Tag!(シェーネン ターク)」もしくは「Schönen Tag noch!(シェーネン ターク ノッホ)」を使います。
そして、日没後や夜には、「Schönen Abend!(シェーネン アーベント)」もしくは「Schönen Abend noch!(シェーネン アーベント ノッホ)」を使います。
毎日のように使う表現ですので、ドイツ語がまったく話せない人でも覚えておいて損はないと思います!
Das brauche ich nicht.(要りません。)
この表現は、相手が自分に何かを渡そうとしてきているものの、自分にとって不要で断りたい場合に使える表現です。
特に、スーパーマーケットなどのレジで、レジ係が自分にレシートを渡そうとする場面で使用します。
この時に、レシートが不要なのであれば、この「Das brauche ich nicht.(ダス ブラオヘ イッヒ ニヒト)」という表現で断ることができます。
ただし、この表現は、状況によってはやや不愛想な感じに聞こえてしまうこともありますので注意が必要です。
レシートを断る時は、この表現そのままで問題ありません。
しかし、例えば、友人が善意で「チョコ1ついる?」と聞いてきた時など、相手が機械作業的に自分に渡そうとしてきている状況ではない場合、この表現だと冷たい返事になってしまいます。
そんな時は、もう少し丁寧に断る方が無難です。
例えば、「Nein, aber danke.(ナイン、アーバー ダンケ)」や「Danke, aber das brauche ich jetzt nicht.(ダンケ、アーバー ダス ブラオヘ イッヒ ニヒト)」と微笑みながら返事をするのが良いでしょう。
Darf ich mal (bitte) durch?(ちょっと通してくれますか?)
「Darf ich mal bitte durch?(ダルフ イッヒ マル ビッテ ドゥルヒ)」、もしくは「Darf ich mal durch?(ダルフ イッヒ マル ドゥルヒ)」は、他の人が通路を塞いでいて、自分がそこを通りたい時に使う一言表現です。
満員電車から降りたい時やイベント会場で前に進みたい時など、人混みを掻き分けて進まなければならない時によく使います。
bitteが入ることにより、より丁寧な表現となります。
もちろん、「Entschuldigung.(すみません)」でも問題ありませんが、「Darf ich mal (bitte) durch?」の方がメッセージがより明確です。
Alles gut?(順調?) & Alles gut!(大丈夫だよ!)
この「Alles gut(アレス グート)」という表現は、疑問形にするか言い切りにするかで意味が若干変わり、使うシチュエーションも変わります。
まず、疑問形の「Alles gut?」の方ですが、こちらはHalloやGuten Tagなどの挨拶を言った直後に使うことの多い表現です。
友人と会って「Hallo! Alles gut?」と言った場合には、「プライベートも健康状態も仕事も順調ですか?」というような意味になります。
また、同僚に対して同じ表現「Hallo! Alles gut?」を使うと、プライベートな側面に関する質問というよりも「健康状態やタスクは順調ですか?」といった意味になります。
もし、順調な場合は、「Ja, alles gut!」などと返せば問題ありません。
次に、(「Alles gut?」に対する返事でなく)「Alles gut!」と言い切る場合ですが、「Kein Problem!(カイン プロブレーム)」や「Keine Sorge!(カイネ ゾルゲ)」と同じような意味を持つ表現です。
つまり、この表現は、相手がミスをしてしまった状況で、問題ないことや気にしないでほしいことを自分が伝えたい場合に使います。
逆に、自分がミスをしてしまって謝ったら、相手から「Alles gut!」と返ってくることもあるでしょう。
「Kein Problem!」や「Keine Sorge!」は授業などでもよく習う定番の表現ですが、ネイティブは「Alles gut!」を使うことも多いので、こちらもぜひ合わせて覚えておきたい表現です。
コメント