ドイツでの生活は、日本とは異なる多くの面で発見と驚きに満ちています。
しかし、ドイツ国内でも地域ごとに特徴が異なります。
例えば、オクトーバーフェストで有名なミュンヘン(München)と日本人コミュニティが発達しているデュッセルドルフ(Düsseldorf)では、その文化、気候、生活スタイル、利便性など様々な面で大きな違いがあります。
私自身も、ミュンヘンに4年、またデュッセルドルフにも2年半住んだ経験(2026年2月時点)を通じて、両都市の違いを強く感じました。
この記事では、その両都市の違いについて、私の実体験をもとに詳しく解説していきます。
・ドイツでの留学やワーキングホリデーを検討中で、どの都市に滞在しようか迷っている方
・ドイツへの移住を検討中で、どの都市に移住しようか迷っている方
・仕事等の都合でドイツに長期滞在予定の方
海外生活初心者の日本人に住みやすいのはデュッセルドルフ
日本人の海外生活初心者に向いているのは、デュッセルドルフだと思います。
ドイツで生活を始める日本人にとって、「日本食が手に入るか」「日本語で相談できる環境があるか」は都市選びの大きな判断基準となることも多いかと思います。
その点においては、ミュンヘンよりもデュッセルドルフの方が有利です。
まず、デュッセルドルフには日本食料品店や日本の食料品を扱うお店が複数存在しているからです。
複数ある日本スーパーの品揃えは充実しており、価格もミュンヘンに比べて安い点です。
代表的なお店としては「松竹」、「大洋食品」、「Hanaro Markt」、「Wayo」などがあり、多種多様な日本の常温商品に加え、新鮮な日本の野菜や種類豊富な魚介類など、大変幅広い品揃えを誇っています。
そのため、それらのお店を利用することにより、異国であるドイツでも日本の食卓を再現することが可能です。
疑問ちゃん値段はともかく、デュッセルドルフで調達できない日本の食料品はほぼないよね!








また、「鮨松本」さんのように、質が大変良い寿司や海鮮丼などを、10ユーロ前後のお手頃価格で提供しているお店も、デュッセルドルフにはあります!


その一方で、ミュンヘンにも「美門」さんという日本食料品店があります。
しかし、ミュンヘン市内にある日本食料品店が美門さん2店舗だけということもあり、日本食料品の選択肢がより少なく、デュッセルドルフよりも価格が高めです。



私の知っている限り、美門さんでは、デュッセルドルフの日本食料品店と違って、日本の新鮮な野菜、冷蔵の魚介類、皮付き骨無し鶏もも肉などは扱っていないよ!



値段も、デュッセルドルフの1.5倍前後の商品が多いわ…。



デュッセルドルフと比べると、ミュンヘンの方が住んでいる日本人の数も競争も少ないから、ミュンヘンの方が高くなるのは仕方ないよね。
また、デュッセルドルフは日本人コミュニティが非常に発達しているため、日本語でサービスを提供するお店が多いのも、海外生活初心者(特にドイツ語や英語が苦手な人)にとっては魅力的です。
日本人が営業するお店も、ミュンヘンよりデュッセルドルフの方が圧倒的に多くあります。
例えば、日本人スタッフがいる美容院も多くあり、「Club Y’s」や「atelier ICHIE」などは、技術力が高く、値段もミュンヘンに比べるとリーズナブルです。
パン屋や不動産屋、クリーニング屋等まで日本人が営業している店舗があり、日本語での対応が可能です。
これにより、言語の壁や生活上の不便さを感じることが少なく、初めての海外生活でも安心感があります!



私の場合、日本人美容師によるカットとシャンプーが、デュッセルドルフでは45ユーロだったけど、ミュンヘンでは66ユーロも掛かっているよ…。
さらに、デュッセルドルフでは日本人が運営するコミュニティが活発で、様々な集まりやイベントが開催されています。
そのため、日本語しか話せない場合でも、そのようなコミュニティに参加することで、簡単に人脈を広げることができます。
また、大きな日本人学校や日本人幼稚園が存在していることから、子育て中の家族にも適していると感じました。
このように、「ヨーロッパ最大級の日本人コミュニティ」がある都市として知られているデュッセルドルフは、ドイツ移住初心者や語学に不安がある方から人気を集めています。
観光・景観・ヨーロッパらしさを楽しむならミュンヘン
ミュンヘンは、典型的な「ヨーロッパらしさ」や「ドイツらしさ」を感じられる街です。
ミュンヘン市内やその周辺には観光名所が多く、歴史的な建造物や美しい広場が数多く存在します。
そのため、「ドイツらしい街並みを楽しみたい」「観光地としても魅力的な都市に住みたい」という方に、ミュンヘンは非常に人気があります。


デュッセルドルフは第二次世界大戦で壊滅的な被害を受けたため、歴史的建造物が非常に少なく、旧市街(Altstadt)も規模が小さいです。
これは、私がデュッセルドルフに住んだ際に非常に残念に感じた点で、日本から友人や家族が訪れた際、案内できる観光スポットがかなり限られてしまいます。



デュッセルドルフでは、日本人街(インマーマン通り)が有名な観光スポットの一つだけど、デュッセルドルフで暮らす日本人や日本からの観光客にとっては観光スポットにならないよね…。
逆にミュンヘンには、市内だけでもマリエン広場(Marienplatz)やニンフェンブルク城(Schloss Nymphenburg)など、有名な観光名所が多く、日本から訪れる人々をも存分に楽しませてくれます。


また、ミュンヘンの大きな魅力のひとつは、その地理的な利便性です。
ミュンヘンからはアルプス山脈が近く、ハイキングやスキーなど、アウトドアアクティビティに簡単にアクセスできます。
さらに、オーストリアやスイスへの旅行も容易です。



私はミュンヘンに住むと、スイスに年1回、オーストリアに年2回程度のペースで行っているよ!
このように、特に、観光と生活の両方を楽しみたい人にとっては、歴史的建築物が多く残るミュンヘンおよびその近郊は魅力的な選択肢です。
一方、デュッセルドルフからはオランダやベルギーが近く、日帰り旅行や週末旅行の行き先としてはこれらの国々が人気です。
もちろん、オランダやベルギーも非常に美しい国なので、近隣諸国への旅行の選択肢と言う点では、両都市に優劣はありません。
強いて言えば、自然が好きな人はアルプスに近いミュンヘン、都市や建築が好きな人はオランダやベルギーに近いデュッセルドルフの方が合っていると思います。




気軽に楽しめるイベントの多さはミュンヘン
ミュンヘンでは、誰でも気軽に参加できるイベントが多く開催されています。
「気軽に」というのは、その会場に無料で入れ、1つのイベントにおいて様々な楽しみ方があるということです。
つまり、そのイベントのテーマに対して特別強い関心がなくても、とりあえず行って雰囲気だけ楽しむことができるということです。
ミュンヘンで特に有名なのは、毎年秋に行われるオクトーバーフェスト(OktoberfestまたはWiesn)で、これはビール祭りとして世界的に知られています。
オクトーバーフェストは、ビールが好きな人はもちろんのこと、お祭りが好きな人、食べ歩きをしたい人、遊園地のアトラクションが好きな人、バイエルンの歴史や文化に興味のある人など、あらゆる人が楽しめる内容になっています!
写真だけ撮りに行く人もいることでしょう。
また、オクトーバーフェストは、観光客だけでなく現地の人の生活文化としても深く根付いています。



私も、オクトーバーフェストに何度か写真を撮りに行ったり、屋台やアトラクションなどが立ち並ぶ風景を友人と見に行ったりしたことがあるよ!



ビールを飲んだりテントに入ったりしなくても、十分楽しめるんだね!




他にも、トルウッド(Tollwood)というエコと文化をテーマにしたお祭りが毎年夏と冬の2回開催されます。
こちらも、入場料無料であり、異文化体験、飲食、音楽、ショッピング、環境問題など、様々な観点から楽しめる大規模なイベントです。
Tollwoodの屋台を、カフェの代わりとして友達と利用する人も多くいます!


その他にも、アウアー・ドルト(Auer Dult)や日本祭り(Japanfest)など、ミュンヘンには、誰でも楽しめるイベントがたくさんあります。
確かに、デュッセルドルフにも大規模な日本デー(Japan Tag)やライン・キルメス(Rheinkirmes)などのイベントがあります。
しかし、ミュンヘンのイベントの方が、より多くの人が気軽に楽しむことができると感じられるとともに、地元感やヨーロッパらしさを強く感じられます。
そのため、私は個人的にミュンヘンのイベントの方が好みです。



でも、デュッセルドルフのJapan Tagは、ミュンヘンのJapanfestよりもずっと規模が大きくて、午後11時頃に開催される花火は特に人気があるよ!


さらに、ミュンヘンでは大規模なコンサートが頻繁に開催されており、2024年にはTaylor Swiftが2日間、Coldplayが3日間、ミュンヘンのOlympiastadionでコンサートを行いました。
また、Adeleも、2024年8月にミュンヘン東部にあるMesseで毎週末2回のコンサートを開催しており、音楽ファンにはたまらない街です。
デュッセルドルフでも、こうした大規模なコンサートがあるものの、より頻度が少ない気がします。
そのため、音楽イベントを楽しみたい人には、ミュンヘンがよりおすすめです。


生活費・家賃・物価を比較|ミュンヘンの方がやや高め
家賃や生活費などの物価に関しては、ミュンヘンの方がデュッセルドルフよりもやや高いと感じます。
確かにデュッセルドルフの物価もドイツ国内では高い部類に入りますが、特に家賃やレストランの食事代はミュンヘンの方がさらに高いです。
ミュンヘンはドイツでも生活コストが最も高い都市の一つであり、特に家賃相場は、ドイツの都市の中でも群を抜いて高い状態が続いています。
また、ミュンヘンでは住居探しの難易度が非常に高い現状もあります。
デュッセルドルフでも住宅事情は大変厳しいですが、ミュンヘンに比べるとまだ若干マシです。
日本の食料品や日本人によるサービス(美容院でのカットなど)も、ミュンヘンの方が圧倒的に高い傾向にあります。



物価が高い分、給与もミュンヘンの方が高い傾向にあるとよく聞くけどね!
そのため、生活費を安く抑えてドイツに滞在したいのであれば、ミュンヘンよりもデュッセルドルフの方が良いかと思います。
天気・気候の違い|ミュンヘンは寒く、デュッセルドルフは曇りがち
日本人のドイツ生活では、冬の日照時間の短さや寒さがメンタル面や生活スタイルに影響することもあります。
ドイツ全体として、日本の太平洋側に比べてどんよりとした天気の日が多く、晴れる日が少ないと感じることが多いです。
しかし、同じドイツにあるミュンヘンとデュッセルドルフでも、気候に多少の違いがあります。
デュッセルドルフは、ミュンヘンよりも曇りがちで、どんよりとした天気が続くことがより多くあります。
実際に日照時間を比較しても、ミュンヘンの方が晴れている時間が長いことがわかります。
その代わり、ミュンヘンは特に冬の気温が低く、雪が降りやすいのが特徴です。
ただし、冬の寒さが好きな人にとっては、ミュンヘンの冬は楽しめるでしょう。



私は、両都市に住んでみて、デュッセルドルフの方が晴れ間が少ないと実際に感じたよ!


(https://de.climate-data.org/europa/deutschland/bayern/muenchen-6426/)


(https://de.climate-data.org/europa/deutschland/nordrhein-westfalen/duesseldorf-2146/)




交通インフラの違い:地下鉄がミュンヘンでは地下、デュッセルドルフでは地上を走る!?
最後に、交通機関についても一言。
ミュンヘンの地下鉄はその名の通り、ほとんどの区間で地下を走っていますが、デュッセルドルフの地下鉄は大部分が地上を走っています!
私はミュンヘンに住んだ後デュッセルドルフに住んだため、この違いには驚きました。
地下鉄という名前に反して、デュッセルドルフでは普通の路面電車に乗っている感覚が強く、交通インフラの設計の違いが面白いと感じました。



大部分で地上を走るデュッセルドルフの地下鉄を、誰が、地下鉄(U-Bahn)と名付けたのだろう(笑)


まとめ|ミュンヘンとデュッセルドルフはどんな人に向いている?
ここまで、ミュンヘンとデュッセルドルフの違いを「住みやすさ」「生活費」「気候」「文化」などの観点から比較してきました。
・海外生活初心者や日本語環境を重視する → デュッセルドルフ!
・ヨーロッパらしい街並みやイベント文化を楽しみたい人 → ミュンヘン!
・生活費を抑えたい人 → デュッセルドルフ!
・天気の良さや自然・アウトドアを重視する人 → ミュンヘン!
・デュッセルドルフからはオランダやベルギーが近く、ミュンヘンからはオーストリアやスイスが近い!
ミュンヘンとデュッセルドルフは、どちらも魅力的な街ですが、生活スタイルや好みによってどちらが自分に合っているかが変わります。
デュッセルドルフは日本人コミュニティが発展しており、海外生活初心者にとっては非常に住みやすい都市です。
一方、ミュンヘンは「ヨーロッパらしさ」を感じられる美しい都市で、歴史的な建造物やイベントが豊富で、アウトドアアクティビティも楽しめます。


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