ドイツで暮らしていると、「あれ、日本では普通にあったのに…」と感じる瞬間がよくあります。
文化や食習慣の違いは、意外なところで生活に現れるもの。
最初は少し不便でも、慣れてくると「どう代用するか」を考えるのも楽しみのひとつになってきます。
今回は、私がドイツで暮らす中で、日本の「当たり前」をどのように代用しているのか、実体験を交えてご紹介します。
・近々ドイツに引っ越す予定の方、またはドイツへの引っ越しを検討中の方
・ドイツに引っ越してきたばかりの方
・ドイツでの生活に興味のある方
上白糖がない!? ~グラニュー糖で代用~
まず最初に驚いたのが、「上白糖」がドイツではまったく見かけないこと。
日本では定番の白くてしっとりした砂糖ですが、ドイツのスーパーで「Zucker」といえば、ほとんどがサラサラのグラニュー糖(Kristallzucker)です。
日本の上白糖に比べると液体に溶けにくいグラニュー糖ですが、結局加熱すれば溶けるので、煮物なども問題なくできます。
また、グラニュー糖はサラサラしていて上白糖よりも計量しやすいため、むしろ使いやすいと感じることもあります。

また、コクを出したいときはドイツのスーパーマーケットでも売られているブラウンシュガー(Rohzucker)を使うのもおすすめです。
日本では当たり前にあって当たり前のように使っていた上白糖も、実は日本特有の砂糖文化だということを、ドイツに来て初めて知りました。
料理酒がない! ~辛口白ワインで代用~
日本の家庭料理には欠かせない「料理酒」も、ドイツでは見当たりません。
日本食料品店やアジア食料品店に行けば日本酒や料理酒が手に入りますが、値段は日本の4倍ほど。
日常使いするにはちょっとためらってしまいます。
そこで私がたまに使っているのが、ドイツの一般的なスーパーマーケットで簡単に手に入る辛口の白ワイン(Weißwein Trocken)。
料理酒や日本酒と同じく魚や肉の臭みを消す役割もあり、煮物や炒め物など、ほとんどの和食に使用できます。

ただし、辛口の白ワインを使用するのがポイント!
甘口のワインの場合は、ぶどうの味が残りやすかったり、不必要な甘さが残ってしまうことがあります。
もし、どうしても辛口でなく中辛や甘口の白ワインを料理酒の代用品として使用するのであれば、砂糖やみりんの量を減らすことをおすすめします。
ちなみに、ワイン特有の酸味は、しっかりと加熱すればほとんど気になりません。
そして、白ワインであれば、ワインの色が料理の見た目に影響してしまうこともありません。
また、代用品として使用する白ワインは安い物で構いません。
飲みかけの辛口白ワインがあればそれで構いませんが、普段私は300mlで1ユーロぐらいの安いものを使用しています。
むしろ香りの立っていない安いワインの方が、不必要な香りが和食に移らず好都合です!
ニラや小ねぎもない! ~Schnittlauch(チャイブ)で代用~
餃子や味噌汁に欠かせないニラや小ねぎ。
しかし、ドイツのスーパーではまず見かけません。
その代わりに登場するのが、細くて香りの穏やかなSchnittlauch(シュニットラオホ)です。
日本語ではチャイブとも呼ばれるハーブで、ドイツではサラダや卵料理、パンに塗るクリームチーズなどによく使われています。
新鮮な生のもの、冷凍、乾燥タイプと種類も豊富で、どこのスーパーでも年中安く手に入るのが魅力。

私は餃子や味噌汁に具として入れたり、冷奴やなす田楽の薬味として使ったりしています。
また、様々な日本料理の飾りつけにも小ねぎの代用として使用しています。
風味はニラよりもやや控えめですが、にんにくのような強い香りがします。
ニラや小ねぎの食べたい欲を完全に満たせるものではありませんが、代用品としてはまあ十分といったところです。
ティッシュがごわごわ!? ~トイレットペーパーで代用~
ドイツ生活を始めてすぐに気が付いたのが、ドイツのティッシュペーパー(Papiertaschentuch)の硬さ。
紙が4層になっているものが多く、しかも丈夫すぎて、鼻をかむと痛いほどごわごわしています。

一方で、ドイツのトイレットペーパーはというと…
こちらも3層もしくは4層のものが一般的です。
ドイツでも、日本と同じようにシングルやダブルのトイレットペーパーも一応販売されてはいます。
しかし、それらは一般的ではなく、多くの人が3層または4層のトイレットペーパーを使用しています。

つまり、ティッシュペーパーもトイレットペーパーも紙の層の量は同じ。
さらに、ドイツの場合、両者の紙の質があまり変わらないのか、ごわごわ度もだいたい同じです。
そして、値段は、ティッシュペーパーよりもトイレットペーパーの方が一般的に安いです。
その結果として、私は、家ではティッシュ代わりにトイレットペーパーを使うようになりました。
また、私は、外出時にすらティッシュペーパーの代わりにちぎったトイレットペーパーを持って行くことがあります。
それは、ドイツの公衆トイレや長距離列車内のトイレにトイレットペーパーがないことがあり、そのような状況でも対応できるようにするためです。
黒ペンが見つからない!? ~青ボールペン文化~
日本では、公式な書類やメモに黒のボールペンを使うのが一般的ですが、ドイツでは違います。
文房具売り場では青インクのボールペンが主流で、黒はむしろ少数派です。
契約書や申請書なども青インクでOK。
というより、むしろ青が公式書類の証として好まれる文化があります。
最初は違和感がありましたが、今では青ボールペンで署名することにも慣れました。
また、基本的には、別に黒ボールペンでの書類記入や署名がダメというわけでもありません。
そして、黒ボールペンもドイツで販売されているので、日本に住んでいた頃と同じく、青ボールペンを使わずに黒ボールペンを使用し続けることも可能です。
最後に
こうして振り返ると、最初は「ない!」と驚いたものでも、いまでは代用品を探して使用するのが日常になりました。
上白糖がグラニュー糖に変わり、料理酒が白ワインに、ニラがSchnittlauchに。
最初は小さな違和感でも、工夫を重ねるうちに、それが「自分流の生活」になっていきます。
ドイツ生活では、日本の当たり前が通じないことが多いけれど、その分だけ発見も多い。
「違いを楽しむ」ことこそ、海外で暮らす一番の醍醐味かもしれません!

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