ドイツで正社員として仕事に就くための6つのポイント!(後半)

皆さんは、ドイツで働くことに興味がありますか?

もちろん、ワーキングホリデービザなどを利用すれば、ドイツで1年以内の労働をすることが可能です。
ただし、1年という期限付きで募集している企業や職種は、非常に限られているのが現状です。
また、ドイツでのワーキングホリデーには、年齢の制限もあります。

では、日本人がドイツで正社員として長期で働ける職を得たいと思った場合に、重要な点は何なのでしょうか。

この記事では、前回同様、日本人がドイツで正社員になるためのヒントをお伝えします。
前半編の記事をまだお読みになっていない方は、以下よりぜひご覧ください!

ドイツで一時的なアルバイトをしたいとお考えの方や、フリーランスで働きたいとお考えの方には参考にならない部分もあると思いますが、ご了承ください。

この記事は、こんな人におすすめ!
  • ドイツで働くことに興味のある方
  • ドイツに長期滞在し、正社員として働きたいと考えている方
目次

ドイツで正社員としての仕事を得るうえで重要なポイント

以下は、前半編でも登場した、ドイツで正社員としての仕事を得るうえでのポイントの一覧です。

以下の条件を満たしていれば満たしているほど、ドイツで就職できる可能性は上がります。
反対に言えば、以下の条件に合わなければ合わないほど、ドイツで正社員として就職できる可能性が低くなってしまいます。

①英語力やドイツ語力がビジネスレベルである
②専門性の高いスキルを持っており、それに関連する実務経験がある
③現在、ドイツの大都市に居住している
④ドイツでの就職や転職にあたり、ビザの新規取得・再取得が不要
⑤在独日系企業での仕事にも興味がある
⑥ドイツでの就労経験がある

今回は、上記の④~⑥のポイントについて解説していきます。

④ドイツでの就職や転職にあたり、ビザの新規取得・再取得が不要

日本国籍の人がドイツで働くためには、ドイツで就労可能なビザが必要です。
そして、就労可能なビザを現在既に持っていて、ドイツでの就職や転職に際して再度ビザを申請・取得し直す必要がない場合は、ドイツでの就職や転職において有利です。

ドイツで就労可能なビザには、例えば、就労ビザ永住権(無期限滞在許可)配偶者ビザなどがあります。
語学学校用のビザでの就労は、一切認められていません。
また、フリーランス用のビザでは、従業員かつ正社員として働くことが認められていませんので注意が必要です。

学生ビザは、120日間のフルタイムでの就労、もしくは240日間のパートタイム(週20時間以下)での就労のみ認められています。
つまり、正社員としてフルタイムで週5の勤務をすることは長期間できません。

また、就職活動用のビザ(Job Seeker Visa)では、就職活動目的でドイツに滞在することができるものの、就労を開始することができません。
就労を開始するためには、ドイツ国内での就職が決まった後に、就労ビザ等に切り替える必要がありますので注意が必要です。

さらに、就労ビザには大きく分けて2種類あります。
現雇用主に紐づいている就労ビザと紐づいていない就労ビザです。

ドイツ博士

自分の就労ビザがどちらかは、ビザのカードと一緒に受領したZusatzblattを確認してね!

現雇用主に紐づいている就労ビザを所持している場合、転職する際には、その就労ビザの書き換えが必要となります。
つまり、再度外国人局に必要書類を送り、ビザ書き換えの手続きを踏み、外国人局に新しいビザ(通常Zusatzblattのみ)を受け取りに行く必要があります。

現雇用主に紐づいたビザを、新しい雇用主に紐づいたビザに書き換えることは、就労ビザを新規で申請するよりもハードルは下がります。
しかし、ドイツでは外国人局とのコミュニケーションを取るのが容易ではありません。
そのため、この書き換え手続きがいつ完了するのかは一般的に予測困難であり、これが雇用主にとってリスクとなります。

ドイツ博士

就労ビザの書き換えは、早い時は数週間だし、長い時は3ヶ月程度掛かるよ!

それゆえに、現雇用主に紐づいたビザを持っている求職者は、残念ながら不利な立場になってしまいます。

反対に、現雇用主に紐づいていない就労ビザを既に所持している場合は、外国人局に知らせることなく、すぐに新雇用主のもとで就労を開始できます!

ドイツ博士

現雇用主に紐づいていない就労ビザを持っている場合は、ビザという点で不利になることはほぼないはずだよ!

ビザの新規発行や再取得(書き換え)が必要な場合は、遅くとも最終面接までには企業側に隠さず伝えてください。
さもなければ、新雇用主にビザ申請に必要な書類を用意してもらえなかったり、ビザの手続き上無理な勤務開始日時を設定されたりしてしまいます。

最悪の場合、採用者側の不手際とみなされたうえで、勤務開始日が遅れたり採用が取り消しになったり、訴えられたりする可能性もありますので、注意が必要です。

⑤在独日系企業での仕事にも興味がある

日本人にとってのドイツでの正社員としての仕事の見つけやすさは、在独日系企業での仕事にも興味があるかどうかで大きく変わってきます。

在独日系企業であれば、社内もしくは社外とのコミュニケーションにおいて日本語力が必要なことも多くあります。
そのため、在独日系企業では、日本語が堪能な人を積極的に募集・採用しています!
ビザサポートをしてくれる場合も多くありますので、ビザの新規申請や書き換え申請が必要な場合でも、オファーをもらえるチャンスがあります。

疑問ちゃん

高い日本語能力が応募条件となっている場合、日本語が母語である日本人にとっては非常に有利だね!

ただし、英語力もビジネスレベルであることが応募条件となっているケースが多いです。
完全に日本語だけでも問題ないというドイツの正社員の求人は、残念ながら今のところ見かけたところがありません。

また、主な応募条件が日本語力と英語力だけの場合、特定の実務経験やスキル、ドイツ語が必要な求人と比較すると、競争率が高くなりがちです。
これは、ワーキングホリデービザを活用してドイツで正社員としての就職先を探している若い日本人や、ドイツ語が話せない日本人が多いためです。

反対に、在独日系企業以外、例えばドイツのローカル企業では、日本語能力が不要なことが一般的です。
そのため、日本人の強みの一つである優れた日本語能力で他の候補者と戦うことができなくなります。

したがって、ドイツで正社員として就労したいものの在独日系企業で働きたくない場合には、ドイツでの就職・転職のハードルが上がってしまいます。

⑥ドイツでの就労経験がある

ドイツでの就労経験が既にある場合も、ドイツでの就職活動時や転職活動時に有利です!

この場合の「ドイツでの就労経験」は、大企業でもスタートアップでも構いません。
もちろん、ドイツのローカル企業で働いた経験の方が高く評価してもらえますが、在独日系企業での就労経験でも評価されることがあります

例えば、ドイツ語が必須なポジションの場合、ドイツでドイツ語を使用して働いた経験があると、「ドイツ語を使用しての仕事が問題なくできる」と判断されます。

また、ドイツでの就労経験、特にローカル企業での就労経験があることにより、ドイツの働き方や文化に理解や慣れがあると思ってもらえます
雇用主としては、ドイツでの就労経験がある人を採用することにより、採用者がドイツの働き方や文化に慣れることができずに早々に退職してしまうリスクを、ある程度抑えることができるわけです。

そのため、ドイツでの就労経験があると、ドイツでの就職活動時や転職活動時に有利になります。

疑問ちゃん

ドイツのローカル企業で働きたいと思っている場合も、まずは日系色のあまり強くない在独日系企業で働いて、ドイツでの就労経験を積むという方法があるわね!

ゆとり
ドイツ生活5年目のゆとりです。デュッセルドルフで2年半働き、現在は再度ミュンヘンで働いています。過去にミュンヘンで交換留学およびワーホリも体験しました。
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