皆さんは、どのような交通手段で旅行をすることが多いですか?
車、電車、飛行機など様々な手段がありますが、バスで旅行をすることも可能です。
日本同様、ドイツにも長距離バスや夜行バスがあります。
他の交通手段に比べると移動時間が長く掛かるデメリットがありますが、その分安く移動できることが多いです。
今回は、ドイツで多く利用されているFlixBusについてご紹介します。
・ドイツに最近引っ越してきた方、もしくは近々引っ越す予定の方
・観光目的でドイツを訪れる予定のある方
・ヨーロッパ内を安く移動したい方
FlixBusとは?
FlixBusは、ドイツを拠点とする長距離バス運行会社で、ドイツだけでなく、ヨーロッパ全土に渡ってサービスを提供しています。
また、アメリカ、カナダ、メキシコでもサービスを提供しており、2013年に設立されて以来、多くの旅行者に利用されています。
さらに、近年では、FlixTrainという鉄道サービスも開始しています。
Deutsche Bahnが運行するICEやICといった高速鉄道を利用した場合のように、ドイツ国内を速く、そして安く移動することが可能です。
例えば、ハンブルク-ベルリン間やケルン-ベルリン間などで運行しています。
FlixBusの特徴
FlixBusの特徴は、以下の通りです。
広範な路線網:
- ヨーロッパ全土と北米にわたる広範な路線網を持ち、非常に多くの都市間を結んでいます。
- 定期便が頻繁に運行され、主要都市だけでなく小さな町や村にもアクセスが可能です。
料金:
- 競争力のある低価格で提供されており、格安で移動する手段として人気です。
- 早期予約やプロモーションを利用することでさらにお得に利用できます。
サービス:
- バス内には、無料Wi-Fiや充電用コンセントが提供されており、快適な移動をサポートします。
- アプリやウェブサイトから簡単に予約ができ、チケットの管理や情報の確認が容易です。
持続可能性:
- 環境に配慮した運行を目指し、CO2排出量の削減に取り組んでいます。バスの燃費効率や電気バスの導入なども推進しています。
FlixBusに乗車してみた!
料金の安さとネットワークの充実性から、FlixBusは多くの旅行者に利用されています。
筆者も、既に何度もFlixBusを利用しています。
ドイツ国内だけでなく、オーストラリアやスイス、チェコやスロベニアといった他のヨーロッパ諸国を訪れた際にも利用しました。
以下で、FlixBusの車内の様子や乗車した時の感想をお伝えします。
座席について
座席は、クッション性のある椅子です。
もちろん、長時間座っているとお尻が痛くなってしまいますが、数時間程度であれば基本問題ないかと思います。
座席にはリクライニング機能がついています。
座席を倒すことによって、長距離移動でも快適に過ごせるようになっています。
しかし、リクライニング機能を使用することにより、後方のお客さんのスペースが狭くなってしまいます。
そのため、後方のお客さんに対するある程度の配慮は、心掛ける必要があります。
また、追加料金を支払うことによって、座席を指定して通路側もしくは窓側の席を指定することができます。
追加料金を払わない場合、つまり予約時に座席を指定しない場合は、ランダムに席が割り当てられます。
さらに、より多くの追加料金を支払うことにより、(向かい合って座ることができる)テーブル付きの座席を選ぶこともできます。
また、バスの上階の前方に位置する景色の良い席「パノラマ席」を指定することもできます。
そして、多くのバスには電源コンセントやUSBポートが座席に備えられており、電子機器の充電が可能です!
しかし、これら充電用コンセントは、窓側の席の足元にのみ備え付けられていることが多いです。
そのため、必ず充電したいというのであれば、追加料金を支払って窓側の席を予約すると良いでしょう。
ちなみに、座席幅や前後の座席間隔については、普通といった感じです。
例えば、身長175cm普通体型の日本人であれば、特別窮屈に感じることはないでしょう。
ただし、身長が190cmぐらいあって足の長い方、そして隣に大柄な方が座った場合は、窮屈に感じることもあるでしょう。
Wi-Fiについて
無料Wi-Fiが提供されているバスもありますが、路線によっては利用できない場合があります。
無料Wi-Fiが提供されているバスであっても、バスが出発するまでは利用できないようです。
通信速度ですが、残念ながら遅いです…。
Deutsche Bahnの高速鉄道で無料提供されているWi-Fiも通信速度が遅いので、FlixBusのWi-Fiが特別劣っているとは思いません。
しかし、YouTube等で動画を観たりするには、十分な速さでないと感じました。
化粧室について
FlixBusには、基本的に化粧室が備わっています。
位置は、バス中央部に設けられた入口ドア付近であることが多いです。
日本の長距離バスのように、高速道路のサービスエリア等で休憩時間が設けられることはほとんどありません。
乗降客数の多いバス停に停車したり、予定よりも早く途中のバス停に到着した場合は、そこで5分程度の休憩時間がとられることがあります。
しかし、大抵の場合、そのバス停にはトイレが設けられていません。
そのため、必要に応じて、無理せずバス内の化粧室を利用するようにしましょう。
もちろん、出発からの時間が経ち、累計利用者が増えるにしたがって汚れやにおいが気になるようにはなりますが、バス内のトイレであることを考えれば及第点です。
バスごと船に乗る路線!?
FlixBusには、なんと途中で船に乗る路線もあります!
それは、ドイツ南部のKonstanzとMeersburgの区間を通る路線です。
全便ではないですが、ミュンヘンとチューリヒの間を移動する際に、この区間を通ることがあります。
この2つの町は、ドイツで最も面積の広い湖であるボーデンゼーを隔てて対岸に位置しています。
また、ボーデンゼーの中心には橋が架かっておらず、湖畔に沿って迂回すると、50km程度余分に走行する必要があります。
そのため、バスが乗れるぐらいの大型船で、対岸まで移動する方法がとられています。
乗船している約20分間は、バスを降りて船のデッキなどに行くことが可能です!
心地よい風と素晴らしい景観が、座りっぱなしで疲れた体を癒してくれるでしょう。
しかし、旅行ツアーなどと違って、出発時に乗客全員がバスに戻ったかどうかの確認はありません!
そのため、くつろぎ過ぎて船に取り残されることが無いよう注意が必要です。
遅くても船が接岸する1分前ぐらいまでには、バスに戻るようにしましょう。
まとめ
・FlixBusは、ヨーロッパ国内で長距離を安く移動したい場合に便利
・リクライニング機能とクッション性のある座席は快適だが、スペースはあまり広くない
・充電用コンセントは、窓側の席の足元にのみ備え付けられていることが多い
・無料Wi-Fiを使用できるが、通信速度は遅い
・バス内に化粧室あり
・FlixBusには、途中で船に乗る路線もある
ドイツ国内の公共交通機関(ICEなどの高速列車を除く)が月額49ユーロで利用し放題になるDeutschlandticketが存在する現在では、FlixBusよりも列車で移動した方が安く速いことも多いでしょう。
また、FlixBusでの移動時間が5時間を超えるような場合は、高速列車や飛行機を利用する方が満足度も大きいでしょう。
しかし、数時間程度の乗車時間であれば、FlixBusの快適性にもまったく問題ありません。
また、例えば、ミュンヘン-チューリヒ間やミュンヘン-インスブルック間などのように、移動時間や料金の面で、FlixBusの方が圧倒的に満足度の高い路線もあります。
ヨーロッパ国内をお得に移動したい場合は、FlixBusを利用することもぜひ検討してみてください!
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