ドイツ南部、バイエルン州に位置するリンダウ(Lindau)は、ボーデン湖(Bodensee)のほとりに佇む美しい街です。
湖に浮かぶ島の旧市街と、周囲の陸地部分から成るこの町は、中世の趣を残す歴史的建造物と、湖の絶景が融合する魅力的な観光地です。
特に、港周辺には見どころが多く、南ドイツらしい穏やかな雰囲気を楽しめます。
今回は、そんなリンダウの代表的な観光スポットについて、その魅力を存分にお伝えします。
・リンダウもしくはミュンヘンなど、南ドイツへの旅行を計画中の方
・ミュンヘンからの日帰り旅行を検討している方
・ドイツの観光スポットに興味のある方
Lindau Hafen(リンダウ港)
Lindau Hafen(リンダウ港)は、ボーデン湖の美しい景色を楽しめるリンダウ観光の中心地です。

港には多くのヨットや観光船が停泊し、湖を行き交う船を眺めながらのんびりとした時間を過ごせます。
特に、対岸のスイスやオーストリアのアルプスを背景にした風景は息をのむ美しさです。

港のシンボルであるBayerischer Löwe Lindau(バイエルンの獅子像)やNeuer Leuchtturm(新灯台)が立ち並ぶ姿は、リンダウを代表する景観のひとつ。
カフェやレストランも多く、湖畔で優雅なひとときを過ごすのに最適なスポットです。
Mangturm(マング塔)
Mangturm(マング塔)は、リンダウ港のすぐそばに位置する歴史的な塔です。

12世紀に建てられたこの塔は、黄、赤、緑の3色で波模様が描かれた屋根が特徴的です。
元々、港および街の保護と防衛のために監視塔として建てられた塔ですが、現在では観光名所として人気を集めています。
塔の上に登ると、港やボーデン湖の美しい景色が一望でき、特に夕暮れ時には幻想的な雰囲気が漂います。
Neuer Leuchtturm(新灯台)
Neuer Leuchtturm(新灯台)は、リンダウのシンボルのひとつで、1856年に完成しました。

海の無いバイエルン州で唯一の灯台であり、高さは約36メートル。
ドイツで最も南にある灯台でもあります。
139段ある螺旋階段を登ると、ボーデン湖とその周囲の絶景を360度のパノラマで楽しむことができます。

天気が良い日には、対岸にあるスイスやオーストリアの山々まで見渡せるため、多くの観光客が訪れます。
夜には灯台がライトアップされ、港の雰囲気をさらにロマンチックに演出します。

また、灯台内部には、ボーデン湖や灯台にまつわる説明が壁に書かれています。
お時間がある方は、ぜひ立ち止まって読んでみてはいかがでしょうか。

Bayerischer Löwe Lindau(バイエルンの獅子像)
Bayerischer Löwe Lindau(バイエルンの獅子像)は、リンダウ港の入口に堂々と立つ巨大な獅子の彫像です。

高さ6メートル、重さ50トンのこの像は、バイエルン王国のシンボルとして1856年に設置されました。
獅子は湖に向かって座り、誇り高くボーデン湖を見守っています。
向かいに立つNeuer Leuchtturm(新灯台)との対比が美しく、記念写真のスポットとしても人気があります。
この象徴的な風景は、リンダウの歴史とバイエルン州の誇りを感じさせるものです。
Altes Rathaus(旧市庁舎)
Altes Rathaus(旧市庁舎)は、リンダウの歴史的建造物の中でも特に印象的な建物のひとつです。

15世紀前半に建てられ、ルネサンス様式とゴシック様式が融合した美しいファサードが特徴です。
建物の正面および裏側には、色鮮やかなフレスコ画が描かれており、リンダウの歴史や法律に関する場面が表現されています。
かつてこの場所は市の行政機関として機能し、多くの重要な決定がここで下されました。
現在でも観光スポットとして人気があり、歴史好きおよび美術好きの方には必見のスポットです。
Neues Rathaus(新市庁舎)
Neues Rathaus(新市庁舎)は、Altes Rathaus(旧市庁舎)のすぐ隣に位置し、現在の行政機関として利用されています。
19世紀に建設され、シンプルながらも堂々とした佇まいが特徴です。

外観は旧市庁舎ほど装飾的ではありませんが、リンダウの政治と行政の中心地として重要な役割を担っています。
Münster Unserer Lieben Frau(聖母教会)
Münster Unserer Lieben Frau(聖母教会)は、リンダウの宗教的中心地であり、もともとは修道院に属する教会で、その歴史は9世紀初頭まで遡ることができるとされています。
その後、18世紀にバロック様式へと改築され、現在の美しい装飾が施されました。

内部は豪華なフレスコ画や金色に輝く装飾が特徴で、荘厳な雰囲気を醸し出しています。

静寂に包まれた空間で、歴史と芸術を同時に感じることができる場所です。
St. Stephan Evangelisch-Lutheranische Kirche(聖シュテファン教会)
St. Stephan Evangelisch-Lutheranische Kirche(聖シュテファン教会)は、1180年にカトリック教会として建てられ、宗教改革後にルター派の教会となりました。

隣にあるMünster Unserer Lieben Frau(聖母教会)とは異なり、比較的シンプルな内装ではありますが、白と緑を基調とした美しい装飾が印象的です。
教会内部にある歴史あるパイプオルガンやカラフルなステンドグラスも必見です。


教会の近くには、第二次世界大戦中に塔から落ちた鐘が残されています。
この鐘は戦時中の爆撃によって落下しましたが、現在も展示されており、当時の歴史を物語る貴重な遺産となっています。
鐘のひび割れた姿は戦争の傷跡を今に伝え、訪れる人々に平和の大切さを思い起こさせます。

Stadtmuseum Lindau(リンダウ市立博物館)
Stadtmuseum Lindau(リンダウ市立博物館)は、貴族の邸宅を利用した博物館で、リンダウの歴史や文化を知ることができる施設です。

館内には、中世の絵画や工芸品、リンダウの交易の歴史を示す展示物などがあり、地域の豊かな過去を垣間見ることができます。
特別展示も定期的に開催されているようであり、訪れるたびに新しい発見がある場所です。
Neptunbrunnen(ネプチューンの泉)
Neptunbrunnen(ネプチューンの泉)は、リンダウの中心部に位置する美しい噴水です。
ローマ神話の海神ネプチューンの像が特徴で、街の歴史と芸術的な魅力を象徴しています。
St. Stephan Evangelisch-Lutheranische Kirche(聖シュテファン教会)やStadtmuseum Lindau(リンダウ市立博物館)が立ち並ぶ静かな広場にあり、周囲の歴史的な建物と調和した優雅な雰囲気を楽しめます。
Lindaviabrunnen(リンダヴィアの泉)
Lindaviabrunnen(リンダヴィアの泉)は、リンダウの象徴的な噴水のひとつです。
エレガントなデザインと繊細な彫刻が施されたこの噴水は、街の文化的な魅力を引き立てています。

散策の途中で立ち寄り、歴史ある町並みを楽しみながら一息つくのに最適なスポットです。
Narren-Brunnen(ナレンの泉)
Narren-Brunnen(ナレンの泉)は、カーニバル文化を称えるユニークな噴水です。
コミカルな彫刻が施されており、地元の伝統的な祭り「Fasnacht(ファスナハト)」の精神を感じることができます。

訪れる人々にユーモアと歴史の両方を提供する、リンダウならではのスポットです。
Peterskirche(ペータース教会)
Peterskirche(ペータース教会)は、リンダウで最も古い教会のひとつで、11世紀に建てられたとされています。
シンプルな外観とは対照的に、内部には貴重な壁画が残されており、宗教芸術の歴史を感じることができます。

静寂に包まれた空間で、心落ち着くひとときを過ごせます。
Diebsturm(ディープストゥルム)
Diebsturm(ディープストゥルム)は、かつて牢獄として使用されていた歴史的な塔です。
八角形の上部を持つ独特なデザインが特徴で、町の防衛施設としての役割も果たしていました。

塔内部を見学したり塔に登ったりすることはできませんが、現在はリンダウの観光スポットのひとつとして有名です。
おまけ
Maximilianstraße(マキシミリアン通り)
リンダウ旧市街の中心を走る華やかな通りで、歴史的な建物やカフェやレストラン、お店が並び、散策にぴったりの場所。
中世の面影を感じる、カラフルで風情ある街並みが魅力です。


Fischergasse(フィッシャー通り)
島の南東部に位置する静かな小路で、かつて漁師が住んでいたエリア。
狭い石畳の道と色とりどりの家々が織りなす風景が、リンダウの素朴な魅力を物語ります。

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