ドイツ・バイエルン州にあるアウクスブルク(Augsburg)は、ローマ時代に遡る長い歴史を持つ魅力的な都市です。
かつて交易と金融の中心地として栄え、現在でもその歴史を感じさせる建築や文化が色濃く残っています。
アウクスブルクは、フッガー家やモーツァルト家などの偉大な家系とも深い関わりがあり、訪れる人々に多彩な見どころを提供してくれます。
本記事では、アウクスブルクを代表する観光スポットを紹介し、その魅力を存分にお届けします!
・アウクスブルクもしくはミュンヘンへの旅行を計画中の方
・ミュンヘンからの日帰り旅行を検討している方
・ドイツの観光スポットに興味のある方
Augsburger Dom(アウクスブルク大聖堂)
Augsburger Dom(アウクスブルク大聖堂)は、街の歴史と宗教の中心的存在です。
その起源は8世紀に遡り、現在の建物は11世紀から14世紀にかけてロマネスク様式とゴシック様式を融合させて建てられました。

特に注目すべきは、大聖堂に残る世界最古のステンドグラスの一つである「Prophetenfenster(預言者の窓)」。
12世紀に作られたこの美しいステンドグラスは、荘厳な雰囲気を醸し出しています。
また、堂内には精緻な彫刻やフレスコ画が残されており、芸術的価値も非常に高いです。
さらに、大聖堂の鐘楼からはアウクスブルクの街並みを一望することができ、訪れる価値は十分にあります。
※筆者が訪れた時は、残念ながら礼拝のタイミングと重なってしまい、中に入ることができませんでした…。
Fuggerei(フッゲライ)
Fuggerei(フッゲライ)は、世界最古の社会福祉住宅として知られ、1521年にフッガー家によって設立されました。
現在も低所得者向けの住宅として機能しており、年間の家賃はわずか1ユーロという驚くべき価格で提供されています。

フッゲライの住人には、「敬虔なカトリックであること」などの条件が求められています。
住宅地内には、小さな博物館もあり、フッガー家の歴史や福祉制度の発展について学ぶことができます。

狭い石畳の路地や花々に囲まれた建物群は、中世の雰囲気を今に伝えており、まるでタイムスリップしたかのような感覚を味わえます。

Rathaus Augsburg(アウクスブルク市庁舎)
Rathaus Augsburg(アウクスブルク市庁舎)は、ドイツ・ルネサンス建築の傑作の一つとされています。

1615年に建築家エリアス・ホルによって設計され、豪華な装飾が施された内部は圧巻です。
特に「Goldener Saal(黄金の間)」は、市庁舎の中でも最も華麗な空間であり、その名の通り金色に輝く装飾と精巧な天井画が訪れる人々を魅了します。

また、市庁舎前の広場は、年間を通して様々なイベントが開催される場所としても知られています。
夜にはライトアップされ、幻想的な雰囲気を醸し出すこの建物は、アウクスブルク観光には欠かせないスポットの一つです。
Basilika St. Ulrich und Afra(聖ウルリッヒ・アフラ大聖堂)
Basilika St. Ulrich und Afra(聖ウルリッヒ・アフラ大聖堂)は、アウクスブルクで最も重要な宗教施設の一つです。

この教会は、かつての聖ウルリッヒ司教と殉教者アフラに捧げられており、その歴史は10世紀にまで遡ります。
現在の建物は、15世紀から16世紀にかけて建設された後期ゴシック様式の壮大なデザインが特徴です。
教会の内部には、美しいバロック様式の祭壇や豪華な装飾が施されており、訪れる人々に感動を与えます。
特に、聖ウルリッヒとアフラの墓所は、巡礼者にとっても重要な聖地となっています。

St. Anna(聖アンナ教会)
St. Anna(聖アンナ教会)は、アウクスブルクの宗教的・歴史的に重要な教会の一つです。
1321年に建設され、後にルター派の影響を受け、プロテスタント教会となりました。

内部には、美しいルネサンス様式の礼拝堂や、マルティン・ルターが1521年に滞在した部屋が残されています。
宗教改革の歴史を感じることができる貴重な場所であり、静かで落ち着いた雰囲気の中で、アウクスブルクの信仰の歴史を学ぶことができます。

Augsburger Puppenkiste(アウクスブルク人形劇場)
Augsburger Puppenkiste(アウクスブルク人形劇場)は、ドイツで最も有名なマリオネット劇場の一つで、1948年に設立されました。
特に「Urmel aus dem Eis(ウルメル)」や「Jim Knopf und Lukas der Lokomotivführer(機関車のルーカス)」といった作品は、世代を超えて愛されています。

劇場内には、これまで使用された人形たちが展示される博物館が併設されており、舞台裏の仕組みや制作過程を間近で見ることができます。
子供から大人まで楽しめるユニークなスポットであり、アウクスブルク観光の際にはぜひ訪れたい場所の一つです。

Schaezlerpalais(シェッツラー宮殿)
Schaezlerpalais(シェッツラー宮殿)は、18世紀に建設されたバロック様式の豪華な宮殿で、現在は美術館として利用されています。

館内には、ルーベンスやホルバインなどの名画が展示されており、ヨーロッパ美術の歴史を堪能できます。
特に「Festsaal(バロックの舞踏の間)」は、金箔で装飾された天井と巨大なシャンデリアが特徴で、華やかな宮廷文化を今に伝えています。
美しい庭園も併設されており、アートと歴史に浸りながら優雅なひとときを過ごせる場所です。

マキシミリアン通り沿いの3つの噴水
アウクスブルクのMaximilianstraße(マキシミリアン通り)沿いには、見事な彫刻を施した歴史的な噴水が点在しています。
その中でも「Augustusbrunnen(アウグストゥスの泉)」、「Merkur Brunnen(マーキュリーの泉)」、「Herkulesbrunnen(ヘルクレスの泉)」は特に有名です。



これらの噴水はルネサンス期に作られ、アウクスブルクの豊かさと権力を象徴しています。
アウグストゥスの泉には、ローマ皇帝アウグストゥス像が堂々と立ち、街の歴史と密接に関わっています。
街を歩きながら、これらの芸術的な噴水を巡るのもおすすめです。
Perlachturm(ペルラハ塔)
Perlachturm(ペルラハ塔)は、アウクスブルクのランドマークの一つで、高さは約70メートルあります。

もともとは防衛目的で10世紀に建てられましたが、現在は展望塔として開放されており、約260段の階段を上ると、市内を一望することができます。
特に晴れた日には、遠くアルプスの山々まで見渡せる絶景が広がります。
Fuggerhaus(フッガー邸)
Fuggerhaus(フッガー邸)は、かつてヨーロッパの経済を支配したフッガー家の邸宅であり、16世紀に建設されました。
建物の外観は比較的シンプルですが、中に入ると豪華な装飾が施されたルネサンス様式の空間が広がっています。

現在も一部はオフィスとして使用されており、一般公開されている部分は限られていますが、フッガー家の歴史に興味がある方には必見のスポットです。
Leopold Mozart Haus(レオポルト・モーツァルトの家)
Leopold Mozart Haus(レオポルト・モーツァルトの家)は、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトの父、レオポルト・モーツァルトが生まれた家です。

現在は博物館として公開されており、モーツァルト家の歴史や、音楽教育におけるレオポルトの功績について学ぶことができます。
展示には、当時の楽譜や楽器、モーツァルト一家に関する貴重な資料が含まれており、音楽好きにはたまらない場所です。
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