今回も、お得なDeutschlandticketを使ってデュッセルドルフから行けるおすすめの日帰り旅行先をご紹介したいと思います!
Deutschlandticketは、2023年5月からドイツで販売されている公共交通機関用のチケットです。
1ヶ月49ユーロ(2025年1月より58ユーロ)で、ICE、IC、EC(日本でいう新幹線のようなもの)以外の列車がドイツ全国乗り放題になるというお得なチケットです。
今回は、そのDeutschlandticketを使ってデュッセルドルフから片道2時間弱~3時間半以内で行けるおすすめの日帰り旅行先を、5ヶ所ご紹介したいと思います!
デュッセルドルフからの移動時間がPart 1よりも長い場所ですが、体力のある方はぜひお試しください。
(なお、出発地をデュッセルドルフ中央駅として、所要時間を計算しています。)
・ドイツ、特にデュッセルドルフやケルンで暮らしている方
・観光等の目的で、デュッセルドルフやケルンまたはその周辺に数日以上滞在予定の方
・旅行好きな方
・ドイツの名所をお得に巡りたい方
デュッセルドルフから片道2時間以内
Koblenz(コブレンツ)
コブレンツは、ラインラント=プファルツ州に属するドイツ中西部に位置する10万人都市です。
ライン川とモーゼル川が合流する場所でもあるため、河川交通の要衝として中世から発展してきました。
デュッセルドルフ中央駅からコブレンツ中央駅までは、RE (Regional Express, 特急列車)で約1時間45分です。ケルンで乗り換えが必要な場合、約2時間25分掛かります。
Deutsches Eck(ドイチェス・エック)
コブレンツ市内にあるこのドイチェス・エック(=ドイツの角)で、ヨーロッパを代表する国際河川であるライン川と、流域がヨーロッパ有数のワイン生産地域として知られるモーゼル川が合流します。
ドイチェス・エックには、ドイツ帝国の初代皇帝であるヴィルヘルム1世の騎馬像が設置されています。
第二次世界大戦で破壊され、1993年に再建された過去を持つこの像は、ドイツの平和や再統一を象徴するものとなっています。
この騎馬像の前は広場のようになっており、記念写真を撮る観光客らで賑わっています。


Festung Ehrenbreitstein(エーレンブライトシュタイン城塞)
聖カストア教会の東側、つまりドイチェス・エックの南側には、ケーブルカー乗り場があります。
このケーブルカーを利用すると、優雅な空中散歩を楽しんだ後に、ライン川の対岸にある丘の上に移動することができます。
丘の上にあるケーブルカーの駅のすぐ近くには、エーレンブライトシュタインという城塞があります。
約1,000年の歴史がある要塞ですが、19世紀前半にフランス革命軍によって爆破された過去があり、現在見られるものは、その後に再建されたものです。
現在は、ラインラント=プファルツ州がこの城塞を管理しており、城塞だけでなく、併設されたLandesmuseum Koblenz(コブレンツ州立博物館)も見学することができます。
丘の上にあるため、この要塞からは、ライン川とモーゼル川、そしてコブレンツの市街地がある西の方向を綺麗に見渡すことができます。
つまり、ライン川とモーゼル川が交わるドイチェス・エックも、見下ろすことができます!

Basilika Sankt Kastor(聖カストア教会)
聖カストア教会は、ライン川とモーゼル川の合流点であるドイチェス・エックのすぐ近くに立地しています。
最初の建築は、既に9世紀前半に始まりましたが、現在見られるのは、12世紀および19世紀に建築されたものです。
ロマネスク様式のカトリック教会であり、保存状態の良さから、歴史的にも大変重要な意味を持つコブレンツのシンボルです。
また、教会の北側には、様々な花が色鮮やかに咲く庭園(Blumenhof)があります。
時間帯にもよりますが、この庭園から教会の建物の写真を綺麗に撮ることができます!

コブレンツのその他の観光名所
- Denkmalzone „Vier Türme“(4つの塔)
- Liebfrauenkirche(リープフラウ教会)
- Görresplatz(ゲレス広場)
- Preußisches Regierungsgebäude(プロイセン政府の拠点)
- Kurfürstliches Schloss Koblenz(コブレンツ選帝侯宮殿)


デュッセルドルフから片道3時間以内
Monschau(モンシャウ)
モンシャウは、ベルギーとの国境のすぐ近くにある丘に囲まれたこぢんまりとした可愛らしい村です。
アーヘンから近いため、アーヘンと組み合わせて日帰り旅行をすることも可能です。
また、モンシャウのすぐ近くにはアイフェル国立公園もあり、そこではハイキング等を楽しむこともできます。
また、モンシャウの名物はマスタードであり、村に数件あるマスタード専門店では、様々な種類のマスタードが販売されています。
デュッセルドルフ中央駅からモンシャウ旧市街のバス停(Altstadt, Monschau)までは、RE (Regional Express, 特急列車)とバス(SB66番)で約2時間25分です。
Altstadt Monschau(モンシャウ旧市街)
モンシャウの一番の見どころは、谷底に広がる小さな旧市街です!
モンシャウは、圧倒的に目を引くシンボルのような建物を目的に訪れるという場所ではなく、歴史と文化を感じるこぢんまりとした可愛らしい街並みに浸り、のんびり散歩をするような場所です。
その旧市街は、日本人にとって絵本の中のような世界であり、木組みの家もしくは白を基調としつつも彩りのある家が、石畳の家とよくマッチしています。
小川にかかる複数の小さな橋は絶好のフォトスポットで、そこでは絵葉書のような写真を撮ることができます。
旧市街には、カフェやレストランも複数ありますので、のんびりと流れる時間を感じながら、おとぎ話のような世界で優雅なひと時をお楽しみください。


Burg Monschau(モンシャウ城)
丘の上にあるモンシャウ城は、13世紀初頭に建設が開始し、14世紀半ばにかけて拡張され要塞として使われました。
19世紀初頭のフランス政府による国有化の後、個人に売却されたのですが、その個人は建築税から逃れるため、19世紀半ばに城の屋根を撤去してしまいました。
この杜撰な管理と保存方法により、一度は廃墟と化したモンシャウ城ですが、20世紀初頭にライン地方の政府によって修復されました。
現在は、ユースホステル(Jugendherberge Monschau-Burg)として利用されており、子供から大人まで宿泊することができます。
また、夏には、このモンシャウ城の敷地内でMonschau Festivalが開催され、野外コンサートが行われるようです。


Cochem(コッヘム)
モーゼル川沿いにある村コッヘムは、日本人にはあまり知られていない観光地です。
筆者も、ミュンヘンに住んでいた時には聞いたことすらなく、コッヘムにより近いデュッセルドルフに引っ越してきて、初めてこの村のことを知りました。
古城とワインで知られるこの村は、旧市街の美しさでも有名で、毎年多くの観光客が訪れています。
デュッセルドルフ中央駅からコッヘム駅までは、RE (Regional Express, 特急列車)を利用して約2時間45分です。ケルンで乗り換えが必要な場合、約3時間20分掛かります。
Altstadt Cochem(コッヘム旧市街)
コッヘム駅から10分程南に歩いたところにコッヘムの旧市街は位置しており、日本人がイメージするおとぎ話の世界のようなドイツの街並みが、そこには広がっています。
旧市街の建物は全体的にカラフルであり、レンガ造りの家や木組みの家も多く存在しています。
川や噴水が作り出す静けさとのどかさ、そして木や草の緑や花の彩りが、国内および国外の様々な観光客を魅了しています。
また、この旧市街ではあらゆる場所が絶好のフォトスポットであり、写真を撮るのが好きな人にとっては、何時間もいられる場所でしょう。
旧市街の小道も素敵ですが、モーゼル川に沿って走る大通り沿いにも可愛らしく素敵な建物が多くありますので、見逃さないようご注意ください!
カフェやレストランも多くありますので、ぜひ外の席に座って、中世の街並みの雰囲気に浸りながら、この村の住人になった気分で優雅なひと時をお過ごしください。


Reichsburg Cochem(コッヘム城)
旧市街の中心である噴水のあるMarktplatz(マルクト広場)から約10~15分程歩いた丘の上に、コッヘム城がそびえ立っています。
旧市街から城の入り口までの距離は600m程なので決して長くはないのですが、ワイン用ぶどう畑を眺めながらの急な上り坂がしばらく続きます。
ハリーポッターのホグワーツ魔法学校の校舎のようにも見えるコッヘム城は、12世紀前半に建設されたと考えられています。
17世紀後半のプファルツ継承戦争によって被害を受けましたが、ベルリンの商人で後の商務顧問官であるルイ・ラヴェネによって、19世紀半ばにネオ・ゴシック様式で修復・再建されました。
現在は、観光客にも城の内部が公開されており、ガイド付きのツアーに参加することによって、内部を見学することができます。
個人での自由な見学は、残念ながらできません。
ガイドツアーは通常40分間で、料金は8.5ユーロ(大人1名、2024年3月18日現在)です。


デュッセルドルフから片道3時間半以内
Burg Eltz(エルツ城)
エルツ城は、モーゼル川から数km離れたアイフェル山脈の中にそびえ立つ中世の城です。
同じくドイツにあるノイシュバンシュタイン城の知名度には及ばないものの、ホーエンツォレルン城と並んで、一度は訪れたいドイツの城として取り上げられることの多い、観光客に大変人気な城です。
デュッセルドルフ中央駅からエルツ城のバス停までは、RE (Regional Express, 特急列車)やバス(例えば365番)を利用して3時間10分~3時間40分程です。
Burg Eltz(エルツ城)
エルツ城は、アイフェル山脈の森の中にひっそりとたたずむ中世の城です。
1157年には、既に基礎となるものが存在していたとされており、当時そこに住んでいたエルツ家によって、その後約500年間に渡って次々と拡張されました。
当時エルツ家は3つの分家から成っていたため、エルツ城も3つの建物(Rübenacher Haus、Rodendorfer Häuser、Kempenicher Häuser)から成る複合施設として発展していきました。
現在もエルツ家が所有するエルツ城ですが、ガイドツアーに参加することで、城内にあるそれぞれの建物を見学することができます。
建物内では、当時の武器や甲冑、そして家具や装飾品などを、ガイドの説明を聞きながら見ることができます。
ガイドツアーは通常35~40分間で、料金は14ユーロ(大人1名、2024年3月18日現在)です。
ガイドツアーはドイツ語と英語が用意されており、日本語のパンフレットをもらうこともできます。
例えば2024年は、3月24日から11月1日までの期間のみ入場できるなど、冬にはやっていない期間もあるようですので、事前にホームページで情報をご確認のうえ、お出かけください。



Wiesbaden(ヴィースバーデン)
ライン川沿いに位置するヴィースバーデンは、ヘッセン州の州都で、同じくヘッセン州に属するフランクフルトの西方約30kmの位置にあります。
ライン川を隔てて反対側には、ラインラント=プファルツ州の州都マインツがあります。
そんなヴィースバーデンは、旧市街を中心におしゃれな建物が多くあり、観光にも最適な街です。
また、ヴィースバーデンは、古くから温泉地としても有名です。
デュッセルドルフ中央駅からヴィースバーデン中央駅までは、RE (Regional Express, 特急列車)とRB(Regionalbahn, 急行列車)を利用して約3時間30分です。ケルンで乗り換えが必要な場合、約4時間15分掛かります。
Neues Rathaus(新市庁舎)
様々な催し物や市場で賑わうマルクト広場に面して、ヴィースバーデン市の新市庁舎があります。
オレンジや白の鮮やかな建物に加え、バルコニーにある色とりどりの花が美しく、フォトスポットとしても良い場所です。
1883年から1887年にかけてネオ・ゴシック様式で建設されたこの市庁舎は、現在も現役の市庁舎として使われています。


Marktkirche(マルクト教会)
マルクト教会は、ヴィースバーデン新市庁舎の隣に位置するプロテスタント教会です。
レンガ造りが美しいこの教会は、19世紀半ばにネオゴシック様式で建設され、現在も完成当時ほぼそのままの姿を見ることができます。
教会の全長は約60メートルで主塔の高さは89メートルもあるため、教会の全体像を1枚の写真に収めるのは容易ではありません。
内部も無料で見学することができますので、ヴィースバーデンのシンボルであるマルクト教会を外観・内観ともに観察してみてください。



Kurhaus(クアハウス)
高級ショップやホテル、博物館などが多く集まるWilhelmstraße(ヴィルヘルム通り)の北端に、クアハウスという建物があります。
中にカジノや宴会場を備えるこのクアハウスは、1905年から1907年に建築家建築家フリードリッヒ・フォン・ティエッシュによって建設されました。
19世紀半ばに始まったヴィースバーデンの温泉街としての人気を受けて、近代的かつ格式の高い娯楽施設として建設されました。
筆者が皆さんにおすすめしたいのは、クアハウス自体ではなく、その建物の前に広がる「Bowling Green(ボウリング・グリーン)」と呼ばれる公園です。
この公園には2つの噴水があり、この噴水とクアハウスの建物を背景にすると、良い記念写真が撮れます。
ぜひ、ヴィースバーデンらしい風景を見るため、この場所を訪れてみてください!

Schloss Biebrich(ビープリヒ城)
ヴィースバーデンの旧市街から南に約5km行ったライン川の畔に、ビープリヒ城があります。
バロック様式のこの城は、18世紀前半に拡張を繰り返して建設され、1841年まで当時のナッサウ公国のナッサウ家の王子と公爵の本邸として使用されました。
城の前(ライン川とは反対の方角)には、Schlosspark(シュロスパーク)と呼ばれる広大な庭が広がっています。
小川も流れているこの広大な庭は、夏を中心に、散歩や日光浴をする地元民や写真を撮る観光客らで賑わいます。
普段は城の内部に立ち入ることができませんが、1ヶ月に1回のペースで開催されるガイドツアーに参加すれば、内部を見学することもできるようです。
ビープリヒ城はヴィースバーデンの他の観光スポットからは離れていますが、ヴィースバーデンを訪れたらぜひ一度は立ち寄りたい場所です。


ヴィースバーデンのその他の観光名所
- Stadtschloss Wiesbaden(ヴィースバーデン宮殿)
- Hessisches Staatstheater Wiesbaden(ヘッセン州立劇場ヴィースバーデン)
- Wilhelmstraße(ヴィルヘルム通り)
- Thermalquelle Kochbrunnen(源泉コッホブルンネン)
- Neroberg(ネロベルク)





コメント
コメント一覧 (2件)
初めまして。
こんにちは。
今度ドイツに行くのですが、ローデンブルクに一泊するか、ミュンヘンから日帰りにするか物凄く悩んでいます。
よければアドバイス頂けたら嬉しいです。
よろしくお願いいたします。
初めまして。コメントありがとうございます。
ミュンヘンからローテンブルクまで日帰りで行くことは確かにできますが、ローカル列車(REやRB)で片道最低3時間20分程度、高速列車(ICE)を利用した場合でも片道最低2時間40分程度掛かります。
そのため、特にドイツやローテンブルクを訪れるのが初めての場合、そしてミュンヘンでの連泊に特別こだわりがないのであれば、ローテンブルクもしくはその周辺に一泊されることをおすすめします。
日没後には、昼とはまた違った雰囲気の街を楽しむことができると思います。
またローテンブルクからは、ヴュルツブルクやデインケルスビュールなどに日帰り旅行することも可能です。
もし追加の質問等がございましたら、どうぞ遠慮なくご連絡ください。