2023年5月から、ドイツではDeutschlandticketという公共交通機関用のチケットが販売されています。
1ヶ月49ユーロで、ICE、IC、EC(日本でいう新幹線のようなもの)以外の列車がドイツ全国乗り放題になるというお得なチケットです。
つまり、このDeutschlandticketを使えば、お手頃価格で日帰り旅行ができるというわけです。
1日間ではなく1ヶ月間有効なチケットであるため、もちろん、宿泊を含む旅行にも使えます。
今回は、そんなDeutschlandticketを使ってデュッセルドルフから片道2時間以内で行けるおすすめの日帰り旅行先を、5ヶ所ご紹介したいと思います!
(なお、出発地をデュッセルドルフ中央駅として、所要時間を計算しています。)
・ドイツ、特にデュッセルドルフやケルンで暮らしている方
・観光等の目的で、デュッセルドルフやケルンまたはその周辺に数日以上滞在予定の方
・旅行好きな方
・ドイツの名所をお得に巡りたい方
デュッセルドルフから片道1時間以内
Köln(ケルン)
デュッセルドルフと同じくドイツ西部のライン川沿いに位置し、ドイツで4番目に人口の多い都市であるケルン。
デュッセルドルフ中央駅からケルン中央駅までは、RE (Regional Express, 特急列車)で約30分です。
ケルンは、デュッセルドルフから近く列車の本数もそこそこ多いので、気軽に行ける観光地です!
Kölner Dom(ケルン大聖堂)
ケルンで観光というと、やはり世界文化遺産にも登録されているケルン大聖堂を誰しもが思い浮かべることでしょう。
ケルン中央駅を降りて、西側にある駅舎の出口を出ると、言葉通り目の前に大聖堂がそびえたっています。
ゴシック様式の建築であり、双塔の高さはなんと157mもあります!
そのあまりの高さ故に、一枚の写真に大聖堂の下から上までを収めるのは、非常に難しいです…。
ちなみに、大聖堂周辺は、観光客を狙ったスリがいることも多いので、特に写真を撮る際に貴重品を盗まれることのないよう、お気を付けください!
ケルン大聖堂の内部は、無料で見学することができます。
ただし、塔に上る場合は、6ユーロ(大人1名、2024年3月15日現在)の入場料が掛かります。
塔に上る場合は、533段の螺旋階段を上ることになります。
その螺旋階段を上った先には、360度の景色を楽しめる展望回廊がありますので、体力に自信のある方は、ぜひチャレンジしてみてください!
また、宝物館も別途7ユーロ(大人1名、2024年3月15日現在)の入場料が掛かります。
完成までに632年の年月を要したこのケルン大聖堂は、内部の装飾もステンドグラスも含めて非常に繊細で芸術的であり、一見の価値があります。
Hohenzollernbrücke(ホーエンツォレルン橋)
ライン川に架かるこのホーエンツォレルン橋は、ケルン大聖堂から徒歩5分程の場所に位置しています。
ケルン大聖堂と合わせて、ケルンのもっとも有名な観光名所の1つとなっています。
この橋は、鉄道で渡ることもできますが、徒歩で渡ることも可能です。
ホーエンツォレルン橋は、愛の南京錠があることで非常に有名です。
恋人同士の名前を書いた南京錠を橋のフェンスにかけて愛を誓うと、幸せが訪れるとされています。
この橋のフェンスは、既に多くの南京錠でびっしりと埋め尽くされています。
また、このホーエンツォレルン橋とケルン大聖堂の両方を1枚の写真に収めることも可能です!
橋を東側に渡り切ったところに、皇帝ヴィルヘルム1世騎馬像があります。
そこの近くから西の方角に向けて写真を撮ると、ホーエンツォレルン橋とケルン大聖堂の両方が入った写真を撮ることができます。
ここから撮影した写真は、絵葉書などでもよく見かけます。
ケルンのその他の観光名所
- Groß St. Martin(聖マルティン教会)
- Schokoladenmuseum Köln(ケルン・チョコレート博物館)
- Museum Ludwig(ルートヴィヒ美術館)
- Wallraf-Richartz-Museum(ヴァルラフ・リヒャルツ美術館)
デュッセルドルフから片道2時間以内
Aachen(アーヘン)
アーヘンは、デュッセルドルフやケルンと同じノルトライン=ヴェストファーレン州に属する都市です。
ドイツ西部に位置しており、オランダおよびベルギーの国境まで約5kmの距離にあります。
デュッセルドルフ中央駅からアーヘン中央駅までは、RE (Regional Express, 特急列車)で最短約1時間10分です。
Aachener Dom(アーヘン大聖堂)
アーヘン中央駅から徒歩約15分の位置にあるアーヘン大聖堂は、世界文化遺産に登録されており、アーヘンのシンボル的な存在です。
1978年に、ユネスコによって12ヶ所が最初の世界遺産として登録されたのですが、このアーヘン大聖堂はそのうちの1つです!
アーヘン大聖堂は、786年に建設が開始された非常に歴史の長い大聖堂です。
古典主義やロマネクス様式、ビザンティン様式など、様々な建築様式が融合されたこの大聖堂は、他の大聖堂(例えば、ケルン大聖堂)とは異なった雰囲気を放っています。
大聖堂の中心にあり吹き抜けになっている八角形の聖堂は、高さが32mあり、当時北ヨーロッパで最大のものだったそうです。
また、聖堂にあるシャンデリアも聖堂の形と同じく八角形になっています。
壁などにある無数のステンドグラスも必見です!
Rathaus Aachen(アーヘン市庁舎)
アーヘン市庁舎は、アーヘン大聖堂の裏手に位置しています。
この市庁舎の起源も、アーヘン大聖堂と同じく8世紀頃まで遡ることができ、カール大帝によって基礎が築かれた非常に歴史のある建築物です。
ゴシック様式を基調としているものの、火災により焼失した過去のある屋根など一部では、バロック様式の特徴も見ることができます。
外観を見るだけであればもちろん無料ですが、有料で館内を見学することも可能です。
拝観料は、6ユーロ(大人1名、2024年3月15日現在)で、オーディオガイドなども用意されています。
また、21歳以下であれば無料で見学できます。
Elisenbrunnen(エリーゼの泉)
アーヘンは、温泉地としても知られています。
旧市街の入り口にあるこのエリーゼの泉では、金色の蛇口から流れる温泉水を見たり、触ったりすることができます。
このお湯からは若干硫黄の臭いがするので、ここに来ると日本の温泉を思い出すことでしょう。
温泉に慣れ親しんでいる日本人にとっては、この場所は、絶対に訪れるべき場所というほどでは正直ないですが、もし時間があれば立ち寄ってみてください。
Carolus Thermen(カロルステルメ)
このカロルステルメでは、ドイツにいながら温泉を楽しむことができます。
アーヘン大聖堂から1.5km、アーヘン中央駅から2km程離れたところにあるカロルステルメは、温水プールやサウナ、マッサージ施設、レストラン等を備えた大型施設です。
アーヘン市内のRosenquelle(ローゼンクヴェレ)と呼ばれるところで湧き出たお湯を、パイプでこの施設まで引いてきているそうです。
日本の温泉施設とは違い、水着を着用して入浴するスタイルであり、混浴になっています。
また、お湯の温度は、日本の温泉施設のものよりぬるめです。
そのため、日本人には若干物足りなく感じるかもしれませんが、その分長時間お湯に浸かってリラックスすることができます。
入館料は、曜日や滞在時間、そしてサウナを利用するかによって変わります。
2024年3月15日現在、大人1名の料金が、サウナ無しで最低16ユーロ、サウナ付きで最低34ユーロとなっています。
ドイツに住んでいて温泉が恋しくなった時には、この施設に行くことで、その欲望を少し満たすことができると思います!
Königswinter(ケーニヒスヴィンター)
ケーニヒスヴィンターは、ボンから約10kmの場所に位置する街です。
デュッセルドルフやケルンなどの周辺エリアに住んでいない日本人にはあまり知られていない場所ではありますが、この街の丘の上には、ドラッヘンブルク城という大変美しい城が建っています。
この城や丘を目当てに、毎年多くの観光客が訪れています。
デュッセルドルフ中央駅からケーニヒスヴィンター駅までは、RE (Regional Express, 特急列車)とRB(Regionalbahn, 急行列車)で約1時間25分です。
なお、デュッセルドルフからの距離は、このケーニヒスヴィンターよりもボンの方が近いのですが、アクセスの容易さと利用できる公共交通機関の違いから、より遠くにあるケーニヒスヴィンターの方が所要時間が通常短くなります。
Schloss Drachenburg(ドラッヘンブルク城)
ドラッヘンブルク城は、1882年から1884年にかけて建設されたネオゴシック様式の比較的新しい城です。
8ユーロ(大人1名、2024年3月15日現在)と有料ではありますが、庭園、城内部ともに個人で自由に見学することができます。
城の内部でも写真撮影が認められているため、旅の思い出に写真を撮ることも可能です。
また、この城は、標高約200mにあり、ドラッヘンフェルスと呼ばれる丘の中腹に位置しているため、庭園からはライン川方面の美しい景色を見ることができます!
ケーニヒスヴィンター駅からは、徒歩もしくはDrachenfelsbahn(ドラヘンフェルスバーン)と呼ばれる山岳ケーブルカーでこの城に辿りつくことができます。
ケーニヒスヴィンター駅から徒歩の場合は、森の中を30分程ハイキングして上る必要があります。
しかし、勾配が特別きついわけではないため、歩いて城に向かう人も多くいます。
(最後の城の前だけは、坂がそこそこきついですが…)
個人的に、デュッセルドルフから日帰りで気軽に行ける城の中で最も美しい城だと思いますので、ぜひ一度訪れてみてください!
Aussichtsplattform Drachenfels(ドラッヘンフェルス展望台)
ドラッヘンブルク城からさらに600m程上り坂を進んだところにあるドラッヘンフェルス展望台は、標高約285mに位置しています。
この丘からは、ライン川方向を約180度見渡すことができ、絶景を楽しむことができます!
10km程離れたBonn(ボン)の街が見える他、天気が良い日には、ケルン大聖堂の塔なども見えることがあります。
また、丘の上には、廃墟となったBurg Drachenfels(ドラッヘンフェルス城)があります。
無料で行くことができますが、大半の観光客は、その城跡は訪れずに近くの展望台止まりです。
その城跡では、展望台よりもさらに高いところから景色を眺めることができます。
Bonn(ボン)
ドイツが東西に分裂していた冷戦時代において、ボンは西ドイツの首都でした。
また、ボンは、有名な作曲家ベートーヴェンが生まれ育った街でもあります。
デュッセルドルフ中央駅からボン中央駅までは、RE (Regional Express, 特急列車)と路面電車を使って約1時間40分です。
Marktplatz(マルクト広場)とAltes Rathaus(旧市庁舎)
ボンの旧市街にある様々なお店やレストランで囲まれたマルクト広場は、街の中心的な広場です。
月曜日から土曜日の日中には、様々な露店が広場に登場して、野菜、果物、肉、チーズ、パンなど様々なものを販売しており、地元のお客さんや観光客で賑わいます!
また、マルクト広場に面した建物の一つにボン旧市庁舎があります。
白を基調としたロココ様式の豪華な建物で、旗が数本翻っており、隣のホテルとともに一際目立っているため、簡単に見つかると思います。
Bonner Münster(ミュンスター教会)
旧市街にあるミュンスター教会は、ボン中央駅から数分の場所に立地しています。
11世紀から13世紀にかけて建てられた、ロマネスク様式とゴシック様式の要素が融合したカトリック教会であり、この街のシンボルとなっています。
教会内部に入ることもでき、奥のステンドグラスがとても綺麗です!
この教会の外の東側には、生首の石の彫刻が2体転がっているので、ぜひそちらもご確認ください。
ちなみに、このミュンスター教会は、ミュンスター市ではなくボン市にあるので、名前が若干ややこしいです(笑)
Beethoven-Haus Bonn(ベートーヴェンの家)
ボン中央駅から徒歩で10分強離れた場所に、著名な作曲家ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンの生家があります。
ベートーヴェンは、生後数年間をこのBonngasse 20にある家で過ごしたと言われています。
現在、この建物は博物館として開放されており、館内では、写真や家具、楽器、楽譜などをベートーヴェンの曲を聴きながら見ることができます。
館内では写真撮影が禁止されているため、ご注意ください。
チケットは斜め向かいにあるお土産屋で購入することができ、大人1名14ユーロ(2024年3月15日現在)です。
(安くはないですね…(笑))
ボンのその他の観光名所
- Poppelsdorfer Schloss(ポッペルスドルフ城)
- LVR-LandesMuseum Bonn(LVR-ライン州立博物館)
- Beethoven-Denkmal Bonn(ベートーヴェン記念碑)
- HARIBO Shop Bonn
Münster(ミュンスター)
ミュンスターは、ケルンやボンとは違い、デュッセルドルフから見て北東方向にあります。
美しい旧市街や大聖堂などがあって歴史を感じられる街であるとともに、湖もあって自然も豊かな街でもあります。
デュッセルドルフ中央駅からミュンスター中央駅までは、RE (Regional Express, 特急列車)やRB(Regionalbahn, 急行列車)を利用して1時間40分~1時間55分程です。
Schloss Münster(ミュンスター城)
ミュンスター城は、ミュンスター中央駅から2km程離れた旧市街を抜けた先にある、ミュンスターを訪れたらぜひ立ち寄りたい場所です。
1767年から1787年にかけてバロック様式で建設された、オレンジと白の外壁がとても美しい城です。
城の裏側には植物園があり、春や夏には色とりどりの花が咲いていますので、こちらも必見です。
現在、この城や庭園は、ミュンスター大学によって管理されています。
残念ながら城の内部を見学することはできませんが、無料で外観を眺めたり植物園を散策したりすることができます。
St. Paulus-Dom(聖パウロ大聖堂)
聖パウロ大聖堂は、旧市街の真ん中にあるローマ・カトリック教会です。
同じく旧市街にある旧市庁舎と合わせて、街のシンボル的な存在で、一際目立った建築物です。
現在でも、13世紀の建設当時そのままの姿を見ることができ、大聖堂内部および中庭を無料で見学することができます。
大聖堂前のDomplatz(ドーム広場)には、毎週水曜日と土曜日に多くの露店が出現し、様々な食べ物や工芸品を売り出します。
Prinzipalmarkt(プリンツィパル広場)
プリンツィパル広場は、旧市街にあるミュンスターを代表する広場およびその周辺にある目抜き通りで、ミュンスターを訪れたら絶対に立ち寄りたい場所です。
その広場や通り沿いには、切妻造りの美しい建物が並んでおり、中世にタイムワープしたかのような雰囲気を楽しむことができます!
また、広場に面してカトリック教会である聖ランベルティ教会があり、内部は自由に見学することができます。
ミュンスターらしい写真を撮るにも最適な場所です。
白黒やセピア調で撮影すると、風情のある面白い写真になりますので、ぜひお試しください!
このプリンツィパル広場およびこの周辺はショッピング街になっており、衣料品店やレストランなどのお店が集まっており、観光客や地元の方でいつも賑わっています。
さらに、Historisches Rathaus Münster(ミュンスター旧市庁舎)も近くにあり、大人1名2ユーロ(2024年3月14日現在)で一部内部を見学することもできます。
ミュンスターのその他の観光名所
- St. Lamberti(聖ランベルティ教会)
- Überwasserkirche(ウーバーヴァッサー教会)
- Historisches Rathaus Münster(ミュンスター旧市庁舎)
- Erbdrostenhof(エルブドロステンホーフ)
- Aasee(アー湖)
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