ドイツで生活をするのに、ドイツ語ってやっぱり必要なの?
ドイツ語はまったくできないけど、問題なくドイツへ旅行できる?
ドイツで生活してみたい!
ドイツへ旅行したい!
仕事の都合でドイツに転勤することが決まった!
でも…
ドイツ語は全然できない。。。不安。。。
大丈夫なのかな?
その不安分かります!
その悩み、あなただけではないですよ。海外生活前や海外旅行前、あるあるの悩みです。
ドイツの公用語がドイツ語だということは、多くの方が知っていますよね。
その一方で、ヨーロッパには、英語が堪能な人が多いというイメージもあるのではないでしょうか。
実際、ドイツへ旅行したりドイツで生活したりするうえで、ドイツ語って本当に必要なのでしょうか。
- ドイツで暮らしてみたい方
- ドイツへの引っ越しが決まっている方(転勤、留学、ワーホリなど)
- ドイツへの旅行を計画中の方
滞在期間によって異なるドイツ語能力の重要性
まずは、結論から!
旅行なら… ドイツ語ゼロでもオッケー!
短期で暮らすなら… 最低限の簡単な単語と挨拶は覚えておこう!
長期で暮らすなら… ドイツ語無しでも何とかなるが、日常会話ができないと苦労するかも!
ドイツを含めヨーロッパ(特に西欧や北欧)では、英語が堪能な人が多いです。
もちろん、ヨーロッパでは、地理的な要因や移民の多さによって、生活するうえで英語に触れる機会が日本より多く、日本よりも英語が重要視されていることは確かです。
それに加えて、ヨーロッパの各言語は、文法面でも発音面でもお互い似ていますし、多くの言語でラテン文字(ローマ字)を使用しているという共通点もあります。
英語を学習する日本人にとっては、うらやましい限りですよね…。
旅行者の場合は?
旅行者であれば、ドイツ語は基本不要!
短期の旅行者であれば、ドイツ語は基本的に必要ありません!
ドイツでは、観光地や大都市を中心に、英語でやり取りできる場合がほとんどです。
(さすがに日本語オンリーは厳しいですが…)
田舎だとそうもいかないことがありますが、日本人の一般的な短期旅行者が、観光客のほとんどいない田舎町を訪れることは稀でしょう。
また、簡単な買い物の際や観光スポットでの入場チケット購入の際には、そもそもほとんど話さず用事が済むことが大半です。
レストランで食事をする際も、英語のメニューをもらえれば、最悪指差しで注文をすることも可能です。
なんなら、翻訳アプリを使ってメニュー等を日本語に翻訳することも可能です。
したがって、短期の旅行者であれば、ドイツ語がまったくできなくても十分楽しめます。
ドイツ語ができずに苦労することも、特別ないかと思います。
ドイツ旅行時に絶対役立つドイツ語の単語10選!
でも、やっぱり、簡単で重要なドイツ語の表現ぐらい覚えておきたい!
いいよ!じゃあ、簡単かつ重要なドイツ語の表現を10個紹介するね!
- hallo(ハロー | こんにちは)
英語のhelloに似ていますが、eではなくaです。ドイツ語教材や授業で定番のguten Tagと違い、地域や時間帯に関係なく使用可能です。
※ミュンヘンなどの南ドイツや、オーストリアに行く場合は、ぜひ「Grüß Gott(グリュース ゴット | こんにちは)」という表現も覚えていってください! - bitte(ビッテ | お願いします、どうぞ、どういたしまして)
英語のpleaseと違い、頼み事や注文をする時だけでなく、物を手渡す時にも使えます。お礼を言われた時の返しとしても使えるなど、様々な意味があります。 - danke(ダンケ | ありがとう)
何かをしてもらいお礼を言いたい場合、この単語が使えます。もっと丁寧に言いたい場合は、Danke schön(ダンケシェーン | ありがとうございます)が使えますが、基本的にはDankeのみで十分です。 - Entschuldigung (エントシュルディグング | すみません、ごめんなさい)
謝る時や他者の注意を引きたい時に使える単語です。例えば、道で肩がぶつかってしまった時、狭い通路を通してほしい時、質問したい時に使えます。店員を呼ぶにも使えますが、先述の「Hallo」でもオッケーです。 - Herren(ヘレン | 男性、紳士、男性用)
男性用トイレを探す際に便利な単語です。トイレの入り口の扉にマークがなく、文字のみで書かれていることが多く、またマークがあっても女性用トイレのマークも男性と同じ黒であることが多くあります。誤って他方のトイレに入ってしまって通報されないためにも、覚えておいた方が良い単語です。 - Damen(ダーメン | 女性、婦人、女性用)
女性用トイレを探す際に便利な単語です。トイレに駆け込む時に、言語問題で悩んでいる暇などありませんので、ぜひ覚えておきたい単語です。また、洋服売り場で女性用の服を探す際にも使える単語です。 - Eingang(アインガング | 入口)
建物やお店の入口が分かりにくい場合にヒントになる単語です。お店等によっては、入口からそのまま出るとブザーがなってしまうこともあるため、むやみに入口から出ないことが重要です。 - Ausgang(アオスガング | 出口)
建物やお店、駅の出口を探す際に役立つ単語です。入口を示すEingangがある場所には、Ausgangも別途用意されているはずです。 - das(ダス | それ)
指差しで注文する時に便利な単語です。先述のbitteと組み合わせて「Das, bitte.」と言えば、「これをください」という意味になります。これを使うと、例えば、メニューやパン屋で注文したいものに指を差しながら注文できます。 - Hilfe! (ヒルフェ | 助けて)
例えば、すりや強盗にあった場合に「Hilfe!」と一言叫ぶことで、周りの人は緊急事態が発生していることを理解してくれるでしょう。この表現を使わないで済むに越したことはありませんが…
もちろん、観光客としてドイツに数日間~数週間滞在すると、これ以外の単語や表現にも出くわします。
言いたいけどドイツ語で言えないという状況が発生するでしょう。
しかし、この10個の単語や表現を頭に入れておけば、旅行時はとりあえず何とかなるはずです。
旅行用のドイツ語会話集などを見ると、文章を使った表現や質問方法がよく載っています。
しかし、ドイツ語で質問すると、答えもドイツ語で返ってきてしまいます。
そのため、ドイツ語ができないのであれば、ドイツ語で質問することはあまりおすすめできません!
例えば、「Wo sind die Toiletten?(トイレはどこですか)」とドイツ語で質問すると、トイレまでの道のりをドイツ語で説明されてしまう可能性が高いです。
すると、ドイツ語ができない場合は、結局は英語に切り替えてもらう必要があるため、お互いにとって二度手間になってしまいます。
そのようなことになってしまうぐらいなら、文章や質問は最初から英語で言った方が良いと思います。
(もちろん、英会話がある程度できることが前提となってしまいますが…)
短期滞在者の場合は? (3ヶ月以上1年未満程度)
比較的短期でドイツで暮らす場合は、最低限の簡単な単語と挨拶は覚えておけば、とりあえずオッケーです!
先程も述べたように、ドイツには、英語でコミュニケーション可能な人が多いため、ドイツ語は必須ではありません。
ただし、3ヶ月以上ドイツに滞在するということは、基本的にドイツで住民登録が必要です。
また、旅行者と違い、契約をする場面が出てきたり、銀行口座を開設したりすることもあるかと思います。
さらに、日常生活を送る上で、様々なものを購入することになるでしょう。
しかし、様々な人種が暮らしているドイツでは、住民登録や銀行口座の開設などは、英語で可能なことが多いです。
住民登録や銀行口座開設をドイツ語で行う場合、どれぐらいのドイツ語力が必要なの?
CEFR(ヨーロッパで一般的な言語力指標)でB2程度のレベルが必要だよ!B2は、ビジネスレベル一歩手前の言語能力で、(単純比較はできないけど)TOEIC785点以上やTOEFL iBT72点以上を獲得できる能力だよ…
もちろん、このドイツ語レベルを目指してドイツ語の勉強に励むことができるのであれば、それに越したことはありません。
しかし、これだけのドイツ語力を、1年未満のドイツ生活のために一から身につけることは、費用対効果があまり良くないと言わざるを得ません。
そのため、必要最低限のドイツ語の単語や挨拶を覚えて、あとは英語で済ませるというのも一つの手だと思います。
さっき紹介した、旅行者が覚えておくと良い9つの表現に加えて、よく買うであろう食材の名前や身近な単語(駅、道、数字など)を覚えておけば、ひとまず何とかなるはずだよ!
あと、食材にアレルギーがある人は、その食材の名前をドイツ語で言えるようにしておいてね!
長期滞在者の場合は? (1年以上)
1年以上ドイツで暮らす場合は、ぜひ簡単な日常会話ぐらいはドイツ語でできるように頑張ってみてください!
でも、ドイツへの転勤が突然決まったから、出発までにドイツ語の勉強をする時間がほとんどないよ…
私は、ドイツに行っても英語で仕事をする予定だし…
確かに、ドイツには、ドイツ語がまったくできない長期滞在者もいます。
特に、英語や日本語など、ドイツ語以外の言語で仕事をしている人です。
ドイツ語ができないからと言ってすぐに重大な問題にぶつかることも少ないので、ドイツ生活開始時点でドイツ語能力がほぼゼロでも特別問題はないかと思います。
しかし、長く滞在すればするほど、医者に行かなければならない可能性が高くなったり、アパートの欠陥についての報告・相談や、様々な予約および契約締結を行ったりする必要が出てくるはずです。
また、ビザ更新や免許証書き換えなど、役所での事務的な用事をこなす必要性も多々発生します。
それら全てを英語のみで対応するには限度があります。
また、ビザ申請や更新の際には、ドイツ語が話せることによって、自身により有利な条件で処理してもらえる可能性も実はあるのです。
さらに、ドイツ語ができることにより、活用できる情報源が増加します。
ドイツの街中にある様々な看板や、ドイツ語のサイトや動画を理解できることにより、様々なヒントを得られるようになり、ドイツ生活をより安全かつ充実したものにすることができます!
2020年のコロナ禍において、ドイツでは外出禁止令や集会禁止令をはじめとした様々な規制がありました。当時ミュンヘンでワーホリ中だった私は、その規制の最新情報が、ドイツ語以外ではなかなか見つからないということを経験しています。英語で書かれた情報が見つかったとしても、毎週のように変わる規制に情報更新が追い付いていないことも多くありました。ドイツ語ができない人にとっては、知らないうちに規制を破ってしまって警察から高額な罰金を取られてしまう可能性もあったわけです。
このようなこともあるので、ドイツに長期で住むことが決まっているのであれば、ドイツ語を習得する価値は十分にあると思います。
ドイツで仕事をしたい場合は、ドイツ語が必要?
ドイツでの長期滞在を検討中の方の中には、ドイツで就職活動をして、ドイツで仕事をしたいと考えている方もいるのではないでしょうか。
ドイツで働くとなると、やっぱりドイツ語が必須だよね?
必須ではないけど、できた方圧倒的に有利だよ!
ドイツ語は少し勉強したけど、ドイツで就職するには、実際どれぐらいドイツ語ができる必要があるの?
ドイツの就職活動事情や仕事事情については、また別途まとめたいと思っていますが、ドイツ語に関する部分だけここでも簡潔に触れておきたいと思います。
・職種や企業によるが、ブルーカラーやIT業界、およびエンジニア職を除くと、ドイツ語を必須条件としている求人が非常に多い
・顧客や消費者と頻繁にコミュニケーションをとる職種は、特に高度なドイツ語力が必須
・在独日系企業の場合は、日本語力と英語力だけでも比較的チャンスあり
顧客の大半がドイツの消費者である場合やドイツのローカル企業である場合、その会社の営業職やマーケティング職には、高度なドイツ語力(最低C1レベル)を求められることが多いです。
(英語のみでもオッケーな営業職やマーケティング職の求人もありますが、数が非常に少なく、競争率も高いことが多いです…)
ちなみに、大手スーパーマーケットでアルバイトをする場合も、B2レベル程度のドイツ語力を求められます。
その一方で、バックオフィスアシスタントやエンジニア職など、縁の下の力持ちとして働く場合や会話力よりも技術力の方が重要な場合は、ドイツ語を必須条件としていない求人も多くあります。
また、在独日系企業の場合は、日本語と英語さえできればドイツ語不問の求人もあります。
そして、ドイツ語中級程度(B1~B2レベル程度)でも可としている求人もあります。
このテーマについては、まだまだ共有できることがあるため、また後日まとめて皆さんに共有したいと思います!
まとめ
- 旅行なら… ドイツ語ゼロでもオッケー!
- 短期で暮らすなら… 最低限の簡単な単語と挨拶は覚えておこう!
- 長期で暮らすなら… ドイツ語無しでも何とかなるが、日常会話ができないと苦労するかも!
- ドイツで仕事をしたいなら… C1レベルのドイツ語で、有利に就職活動をしよう!
日本語が母語である人にとって、ドイツ語は決して簡単な言語ではありません。
文法も発音も日本語と大きく違いますし、そもそも文字も違います。
そのため、ドイツに長期で滞在しないのであれば、重要なドイツ語表現を覚えておく程度で良いのかもしれません。
無理してドイツ語の文法等を習得する必要性は、そこまでないのかもしれません。
ただし、もし1年以上ドイツに滞在する予定がある場合、もしくはドイツへの移住やドイツでの就職を検討している場合は、ドイツ語を一生懸命勉強することに対するリターンは、それなりにあるはずです。
まずは、日常会話ができること(A2レベル程度)を目標に、ドイツ語の勉強を始めてみてはいかがでしょうか。
私なりのドイツ語の勉強法についても、ぜひまとめてみたいと思っていますので、どうぞお楽しみに!
コメント