ドイツに90日間を超えて滞在する場合、居住する自治体の役所で住民登録(Anmeldung)を行う必要があります。
また、ドイツ国内で自治体を超えて引っ越しをした場合にも、再度、引っ越し先の自治体での住民登録が必要になります。
この住民登録という手続きは、ドイツに引っ越してきたりドイツ国内で引っ越した場合に、入居手続きの次にやらなければならない手続きとなります。
ドイツに入国してから、もしくはドイツ国内の新しいアパートへの転居日から14日以内に完了する必要があるとされれています。
また、住民登録をすると受け取れるMeldebescheinigungという紙一枚の書類は、ドイツでの銀行口座開設やビザ申請の際に必要となります。
筆者も、この住民登録という作業を、ミュンヘンで4回、デュッセルドルフで1回これまでに行いました。
直近では、2024年7月上旬にも、デュッセルドルフからミュンヘンへの引っ越しに伴い行いました。
今回は、その時の体験に基づいて、ミュンヘンでの住民登録の方法および流れについてご紹介します。
・ミュンヘンへ引っ越し予定の方
・ミュンヘンに引っ越してきたばかりの方
・ドイツの他の市町村からミュンヘンに引っ越し予定の方、もしくは引っ越してきた方
免責事項
今回ご紹介する住民登録の方法および流れは、2024年7月上旬にミュンヘンにて、筆者自ら住民登録した際の体験に基づいています。
手続きの流れや必要書類等は、年月とともに変更となる可能性があります。
また、他の自治体では多少異なる可能性がありますのでご注意ください。
各自治体の住民登録に関する最新情報については、各自治体のホームページよりご確認ください。
ミュンヘンでの住民登録の大まかな流れ
以下は、ミュンヘンで住民登録を行う際の大まかな流れです。
筆者の場合、ドイツ国内での引っ越しによるものでしたが、日本などドイツ国外から引っ越す場合も流れは同じです。
必要書類を準備するとともに、ミュンヘン市のホームページよりダウンロードできる住民登録用の用紙に記入し、印刷します。
ミュンヘン市のホームページから、住民登録のための予約を取ります。
予約日時に役所に出向き、必要書類を提出し、住民登録を行います。
Step 1:必要書類の準備
住民登録を行う際に必要な書類は多くありませんが、すべて手元にあるか早い段階で一度確認することをおすすめします。
書類に不備があったり、書類が足りなかったりすると、せっかく役所に行っても住民登録を受け付けてもらえません。
- 有効なパスポート
- 家主から受け取った以下の情報を含む入居確認書(Wohnungsgeberbestätigung)
- アパートの住所
- 家主の氏名および住所(管理会社が仲介する場合など、家主=アパート所有者でない場合は、所有者の名前も記載すること
- 入居日
- アパートに居住者全員分の氏名
- 滞在許可証のカード(ドイツの他の自治体よりミュンヘンに引っ越してきた場合のみ)
入居時に家主から受け取った入居確認書に、必要事項が漏れなく記載されているか確認してね!
手数料は発生しません!
また、自動車など車両をお持ちの場合は、上記の他に追加書類が何点か必要となります。
ミュンヘン市内で引っ越すか、ミュンヘン市外から引っ越すかにより必要書類が異なるため、詳細は、ホームページ(リンク)よりご確認ください。
また、ホームページ上にある必要書類リストには記載されていないものの、住民登録用の用紙に必要事項を記入して、当日役所に持参することをおすすめします。
用紙は、ミュンヘン市のホームページ(リンク)よりダウンロードできます。
オンラインで記入してから印刷しても、印刷してから手書きで記入しても問題ありません。
用紙最下部の署名欄の記入漏れには、お気をつけください。
Step 2:ホームページから予約を取る
次に、ミュンヘン市のホームページから、住民登録のための予約を取る必要があります。
新型コロナ騒動前は、基本予約なしで直接役所に行き、整理券を取ってから数時間待たされるというのがザラでした…。
しかし、新型コロナ騒動後の2024年では、オンラインで予約を取ってから役所に出向くという流れになっています。
そのため、予約なしで直接役所に行っても、住民登録をさせてもらえないので注意が必要です!
また、空いている予約枠はすぐに埋まってしまうので、頻繁にチェックする必要があります!
例えば、筆者が予約をした時は、朝09:30に見たら30個ぐらい空きの枠があったのにも関わらず、30分後の10:00には既にすべて埋まっていました。
また、1週間後や2週間後の予約枠だけでなく、当日や翌日の予約枠が突然大量に解放されることも頻繁にあるので、頻繁にチェックすることが重要です。
筆者は、1時間に1回ぐらいチェックしていました(笑)
ちなみに、住民登録を入居日より前に行うことは原則できないから、予約日には注意してね!
さらに、複数人分の住民登録を一度に行いたい場合は、予約時に、登録人数を適切な数に変更するのを忘れないようにしてください。
ところで、Step1「必要書類の準備」の前に予約を取っても問題ないよ!
オンラインで予約を行うと、入力したメールアドレス宛に以下のようなメールが届きます。
このメールには、予約を確定するためのリンクが付いています。
予約を確定するには、「Termin bestätigen」と書いてあるリンクをクリックする必要があります!
この予約確定作業を行わないと、1時間後に予約が無効になってしまうので、注意が必要です。
「Termin bestätigen」をクリックし、予約の確定を完了すると、さらに以下のようなメールが届きます。
これは、予約が正式に確定したことを知らせるメールであり、そこに自分が選んだ役所の場所や、予約日時、予約内容が記載されています。
予約を変更したりキャンセルしたりする必要性が生じた場合は、このメールの下部にあるリンクより実施可能です。
そして、予約日時の1日前になると、リマインダーメールが送られてきます。
そのメールに、予約番号(Terminnummer)および行くべき待合所(Wartebereich)の場所が記載されています。
また、Poccistraße駅近くの役所のように、入り口が複数ある場合には、利用すべき建物の入り口(Eingang)も書いてあります。
例えば筆者の場合は、メールに記載の通り、7月2日午前9時の予約で、予約番号がD145、待合所が04、利用すべき入口がBでした。
Step 3 : 役所での住民登録手続き
さて、いよいよ住民登録当日です!
役所に遅れないように行き、(指定された場合は)指定された入口から建物に入ります。
予約日時の15分前には到着していると良いでしょう。
ちなみに、Poccistraße駅近くの役所(Ruppertstraße 19)の入り口はこんな感じです。
役所の建物に入ったら、指定された待合所(Wartebereich)で自分の予約番号(Terminnummer)が呼ばれるまで待ちます。
筆者の場合は、午前9時の予約で午前9時1分に呼ばれました!
呼ばれたら、呼ばれた時にモニター上に表示される指定のカウンターに向かいます。
そこに係員がいるはずなので、その人に持参した必要書類を提出して住民登録手続きを進めます。
質問はほとんどされないかと思いますが、用紙に記入した入居日で間違いないか等、再確認される可能性があります。
ドイツで有効な滞在許可証を持ち、今回ドイツ国内で引っ越しをした場合には、滞在許可証のカードの裏に記載の住所を修正してもらう必要があります。
その旨を係員に伝えると、シールで修正してくれます。
住民登録手続きが完了すると、Meldebescheinigungと呼ばれる紙一枚の書類を受け取ることができます。
この書類は、ドイツでビザ申請や銀行口座開設等を行う際に必要となりますので、大切に保管しておいてください!
まとめ
- ドイツにて90日を超えて滞在する場合は、ドイツ入国から14日以内に住民登録をする必要がある
- ドイツ国内で自治体を超えて引っ越す場合も、引っ越しから14日以内に再度住民登録手続きが必要である
- 必要書類の一つである入居確認書(Wohnungsgeberbestätigung)は、必須情報が網羅されているか確認
- オンラインで予約を取る必要があり、空き予約枠のチェックは頻繁に行う必要がある
- 当日住民登録手続き完了時に受け取るMeldebescheinigungは、他の手続きで必要となるため、大切に保管!
住民登録は、ビザ(滞在許可証)の申請などと比べると必要書類も少なく、簡単な手続きです。
しかし、予約を取るのが容易ではないため、予約枠のチェックは、入居日の2週間程前から頻繁に行うことを強くおすすめします!
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