日本に生息し、ドイツでは見られない動物8選!

日本は、地理的にドイツから非常に遠いだけでなく、気候や自然環境においてもドイツと異なる点が多くあります。
その結果、日本の生態系はドイツと異なっており、ドイツそしてヨーロッパの国々ではまったく馴染みのない動物や虫が生息しています。

本記事では、そんな「日本にはいるけれど、ドイツでは生息していない」動物や昆虫をご紹介したいと思います。

大人になってからドイツに住んでも、専門家でない限り、両国の生態系の違いについて考える機会はなかなかないことでしょう。
そのため、この記事は、ドイツに住んだことのない方だけでなく、ドイツで長く暮らしている方にとっても新たな気づきとなるかもしれません!

この記事は、こんな人におすすめ!

・ドイツで生活中の方、もしくはドイツへの引っ越しを検討中の方
・日本とドイツの生態系の違いについて興味のある方

目次

1. サル – 日本の山林を賑わす野生の象徴

日本を代表する野生動物といえば、まず挙げられるのが「ニホンザル」です。
温泉に入る姿が世界的にも有名で、特に長野県の地獄谷温泉では、雪景色とサルの温泉浴が観光名物となっています。

彼らは世界最北に生息する霊長類で、過酷な冬の寒さにも適応した強靭な体を持っています。
群れで生活するため、社会性が非常に高く、個々の性格や行動も観察すると興味深いポイントが多いです。

一方、ドイツでは野生のサルはニホンザルに限らずまったく生息しておらず、サルを見るには動物園に行くしかありません。
日本の山林や観光地で自由に暮らすニホンザルの姿は、日本独特の自然と動物の調和を象徴しています。

2. ホタル – 幻想的な夏の風物詩

日本の夏の夜のイメージにぴったりなホタルは、ドイツではほとんど見ることができません。

日本ではゲンジボタルやヘイケボタルが代表的で、特にゲンジボタルの光の舞は、日本の田園風景に溶け込み、幻想的な雰囲気を醸し出します。
この美しい光は、ホタルが繁殖のために仲間を呼び寄せる合図として発するもので、短い命の中で精一杯輝くその姿は、日本人の心に強く響きます。

ドイツでは、ホタルの生息数が非常に少ないようです。
その原因は複数あると思いますが、例えば、ドイツでは日本よりも湿度が低い傾向にあるということが挙げられます。
また、ドイツに生息するホタルは、日本のゲンジボタルやヘイケボタルのような強い光を放つ種ではありません。

ホタルの光の舞に心を動かされる体験は、日本特有の自然美の一つといえます。
その一方で、ホタルは水質汚染に敏感なため、彼らが生息する環境を守ることが、現在の日本では重要な課題です。

3. セミ – 夏を告げる鳴き声の主役

日本の夏を語る上で欠かせないのがセミの存在です。
特にヒグラシやミンミンゼミ、クマゼミなど、その鳴き声は日本の夏の風景に溶け込み、多くの日本人に懐かしさを感じさせます

セミの一生は短く、大部分を土の中で過ごした後、地上に出てからはわずか1~2週間でその生涯を終えます。
命の短さゆえ、その鳴き声には一種の切なさが込められているように感じられます。

ドイツではセミはほとんど見られず、その鳴き声も聞くことがありません。
そのようなこともあり、ドイツ人が夏に日本を訪れてセミの鳴き声を聞いたとしても、日本人のように懐かしさや儚さを感じることはないようです。
それどころか、ただのうるさい鳴き声に聞こえることが一般的なようです。

それゆえに、夏の暑さと共に響き渡るセミの声は、日本の夏を特徴付ける重要な存在と言えるでしょう。

4. カブトムシ・クワガタムシ – 子どもたちの憧れ

日本の子どもたちにとって、夏休みの思い出といえばカブトムシやクワガタムシの採集が挙げられるでしょう。
その力強い姿や独特の形状は、多くの男の子の心をつかんでおり、カブトムシやクワガタムシをモデルにしたキャラクターも日本には存在しています。

虫かごを片手に昆虫採集に駆け出す姿は、夏の風物詩の一つです。
カブトムシの角の形状やクワガタムシの大きな顎は、まるで自然が作り出したアート作品のようでもあります。

一方、ドイツでは、カブトムシやクワガタムシのような大型甲虫は一般的ではなく、自然で目にすることはほとんどありません。
そのため、日本の昆虫文化は、ドイツ人をはじめとするヨーロッパ人にもユニークで興味深いものとして映るようです。

5. アオダイショウ – 日本の里山を守る静かな存在

アオダイショウは日本で最も一般的なヘビで、田畑や森林に広く分布しています。
青みがかった美しい体色を持つこのヘビは無毒で、大人しい性格のため、人間に危害を加えることはありません。

アオダイショウの主な餌はネズミや小鳥の卵であり、里山の生態系を守る重要な役割を担っています。

一方、ドイツではアオダイショウに相当するヘビは見られません。
それどころか、ドイツではヘビ自体が一般的ではありません!

筆者自身も、森が豊富に存在するドイツでヘビを見かけたことは一度もありません。

6. コイ – 池の中の芸術品

日本庭園や池を彩るコイは、優雅な泳ぎと鮮やかな色合いで、古くから日本文化に親しまれてきました。
錦鯉」とも呼ばれ、白、赤、黒、黄など様々な色が織りなす模様は、まさにアートのようです。

コイは日本では富や繁栄の象徴とされ、縁起の良い魚として愛されています。

ドイツにもコイが生息しているものの、野生のコイは日本ほど広範囲に生息していません
そのため、ドイツで生活する一般人がコイを目にする機会は、基本的に水族館などの特別な施設に限られます。

また、ドイツにおいてコイは食用魚としての認識が強く、見た目は黒や茶色など、地味な色をした個体が多いようです。
ドイツでも、観賞魚として輸入された錦鯉が人気を集めることはありますが、やはり日本ほど観賞用としての価値や注目度は高くありません。

日本の庭園文化や風景に溶け込んだコイの存在感は、特別なものです。

7. ヤマメ – 清流の宝石

ヤマメは、日本の山間部の清流に生息する美しい淡水魚で、その銀色の体に黒い斑点が特徴です。
特に、夏になると川遊び渓流釣りを楽しむ人々にとって憧れの存在です。

その味も淡白で美味しく、塩焼きや刺身で楽しまれることが多いです。

ドイツの川ではヤマメに類似する魚の種類が少なく、日本のように川沿いの露店でヤマメの塩焼きが売られていることはありません。

その見た目の美しさと生息環境の独自性から、日本ならではの自然の魅力として注目されています。
ヤマメが生息する清流は、自然環境の豊かさと保護の大切さを物語っています。

8. イシガメ – 日本の水辺を守る小さな守護者

イシガメは日本固有のカメで、河川や池、湿地などの水辺で暮らしています。

その名の通り、甲羅が石のような模様を持ち、硬く頑丈な作りをしています。
古来から日本では縁起の良い動物として大切にされ、長寿の象徴とされてきました。

一方、ドイツではイシガメが存在していません
そもそも、野生のカメの生息数自体がドイツでは非常に少ない状況です。
ドイツでは、唯一の固有の淡水のカメとしてヨーロッパヌマガメという種が生息していますが、生息数の少なさから、現在は保護対象になっています。

近年では外来種のミシシッピアカミミガメが日本やドイツの生態系に影響を及ぼすという問題もあるため、イシガメおよびヨーロッパヌマガメの保護活動が重要視されています。

終わりに

日本独特の生態系が育むこれらの動物や昆虫は、日本の自然環境の豊かさを象徴しています。
一方で、彼らの生息環境は年々厳しさを増しており、保護活動の重要性が高まっています。

本記事を通して、日本の自然が持つ価値や、そこに住む生き物たちに対する関心を深めるきっかけになれば幸いです。
また、筆者のように日本を離れてドイツで暮らす方々にも、故郷の自然の魅力を思い出して懐かしんでいただければと思います。

ゆとり
ドイツ生活5年目のゆとりです。デュッセルドルフで2年半働き、現在は再度ミュンヘンで働いています。過去にミュンヘンで交換留学およびワーホリも体験しました。
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次