ドイツのドラッグストア完全ガイド　～旅行者にも嬉しいお買い物スポット～

旅行や長期滞在でドイツを訪れると、必ず目にするのが「ドラッグストア」。
実は、化粧品やオーガニック食品、日用品などが豊富に揃い、観光客のお土産探しにもぴったりな場所なのです。

ドイツ国内にはいくつかの有名チェーンがあり、それぞれに個性や強みがあります。

本記事では、ドイツのドラッグストア文化について紹介したあと、代表的なチェーン「Rossmann」の店内を写真付きでご案内します。

ドイツのドラッグストアとは？

ドイツにおける「ドラッグストア（Drogerie）」は、日本の薬局ともスーパーとも異なる独自の存在です。

まず押さえておきたいのは、「薬」を扱うApotheke（アポテーケ＝薬局）とは明確に区別されているという点。
ドイツのドラッグストアでは、日本のドラッグストアと異なり、処方薬や専門的な医薬品は一切扱っていません。
その代わり、以下のような商品がずらりと並びます。

• スキンケア・コスメ・ヘアケア用品
• 歯磨き粉、シャンプー、トイレットペーパー、洗剤などの日用雑貨
• オーガニック食品、ナッツ、ティーバッグ
• ベビー用品（粉ミルク、紙おむつ、離乳食など）
• サプリメントやビタミン剤
• ペットフードや衛生用品

価格はスーパーマーケットと同等か、物によっては若干安く、質の高いプライベートブランドが多く揃っているのも特徴です。
加えて、環境に配慮した詰め替え商品やオーガニック認証付きアイテムが充実しており、エコ志向の消費者に好まれています。

観光客にとっても、バラエティ豊かでリーズナブルな商品が多く、お土産探しや旅の途中の「ちょっとした買い物」にも便利な存在です。

主なチェーン店3選：それぞれの特徴

ドイツ全土にはいくつかのドラッグストアチェーンがありますが、中でも特に人気なのが dm（デーエム）、Rossmann（ロスマン）、Müller（ミュラー） の3つです。

ここでは、それぞれの特徴を簡単にご紹介します。

dm（デーエム）

ドイツ国内で圧倒的な店舗数を誇るdmは、環境意識と品質にこだわるドラッグストアの代表格。
白を基調とした明るく清潔な店舗が多く、買い物しやすい陳列や広い通路も魅力です。

dmの大きな強みは、自社ブランド（Balea、Alverdeなど）の充実ぶり。
手頃な値段でありながら高品質なスキンケアやオーガニックコスメは、現地の人にも旅行者にも大人気。
加えて、オーガニック食品や洗剤など、日常生活を支える商品が幅広く揃っています。

また、エコに配慮した商品展開（リフィルステーションや再利用可能な容器など）にも力を入れており、サステナビリティに関心のある人には特におすすめです。

Rossmann（ロスマン）

Rossmannは、dmと並ぶドイツの大手ドラッグストアチェーン。
赤いロゴが目印で、特に北ドイツを中心に店舗数が多く見られます。

dmと似たような品揃えですが、Rossmannの魅力は頻繁なセールと割引クーポンの豊富さ。
公式アプリを使えば、毎週のようにお得な割引を活用することができ、地元の人たちに根強く支持されています。

自社ブランド「Isana」も優秀で、Baleaと同じく低価格ながら質が良いと評判。
食品コーナーやベビー用品も充実しており、家族連れにとっても使いやすいお店です。

Müller（ミュラー）

南ドイツを中心に展開しているMüllerは、他の2つと比べてやや独特な存在。
店内は非常に広いことが多く、ドラッグストアというより小型デパートやバラエティショップのような印象も受けます。

Müllerの強みは、コスメや香水の品揃えの多さ。
高級ブランドから手頃なものまで幅広く、香水コーナーにはテスターも充実しています。
さらに、おもちゃ・CD・DVDなども扱っており、家族全員が楽しめる店構成となっています。

商品の種類が多種多様なこともあり、ご紹介した3つのチェーンの中では最も生活感を感じられるお店かもしれません。

観光客におすすめの商品カテゴリ

ドイツのドラッグストアには、観光客が手軽に買えるお土産や、日本ではなかなか見かけないユニークなアイテムが数多く並んでいます。
特におすすめのカテゴリをいくつかご紹介します。

入浴剤

ドイツといえば、自然療法の本場。
そんな文化を象徴するのが、クナイプ（Kneipp）の入浴剤です。
ラベンダー、ユーカリ、ハイビスカス、ラズベリーなど、自然由来の香りと成分を活かしたバスソルトやバスオイルが豊富に揃い、心と体を癒してくれます。

小分けのパッケージで売られているものも多く、持ち帰りにも便利。
色鮮やかなパッケージデザインも可愛らしく、日本の友人へのちょっとしたお土産にもぴったりです。

オーガニック食品・ハーブティー

ドイツではオーガニック（Bio）食品がとても身近。
dmの「dmBio」やRossmannの「enerBio」といった自社ブランドを中心に、グラノーラ、ナッツ、ドライフルーツ、チョコレートなど体に優しい食品が手頃な価格で手に入ります。

また、ハーブティー（Kräutertee）の種類も非常に豊富で、カモミール、フェンネル、ルイボス、ミントなどのブレンドティーが多数。
ティーバッグタイプが主流で、おしゃれな箱入りのものもあり、軽くてかさばらないためお土産にも最適です。

ベビー＆キッズ用品

旅行中に急に必要になることも多いベビー用品。
ドイツのドラッグストアでは、オムツやおしりふき、ベビーローション、離乳食などがしっかり揃っています。

dmの「babylove」シリーズやRossmannの「Babydream」シリーズは品質が高く、価格も手頃で、現地の家庭でも広く愛用されています。
また、Aptamilの粉ミルクは、世界的にも有名です。

また、果物や野菜のピューレ、オーガニックのおやつなど、子ども用スナックも充実。
子育て中の友人へのプレゼントや、日本では手に入りにくいベビーグッズを探すにもぴったりの場所です。

サプリメント＆自然派医薬品

ドイツでは、サプリメントや自然療法に基づいた製品が日常的に利用されています。
ビタミン、ミネラル、鉄分、マグネシウムなどの栄養補助食品は、わかりやすいパッケージとリーズナブルな価格で人気。
ドラッグストアなら処方箋なしで手軽に購入できます。

さらに、植物由来ののどスプレー、風邪予防のドロップなどの自然派医薬品も豊富。
ナチュラル志向の方や、ドイツらしいセルフケアアイテムを試してみたい方には特におすすめです。

Rossmann店内の様子を写真付きでご紹介

ドイツのドラッグストアの中でも、Rossmann（ロスマン）は落ち着いた雰囲気と品揃えの良さで人気のあるチェーン店です。
今回は、実際に訪れたRossmannの店内の様子を、写真とともにご紹介します。

店内の雰囲気：すっきりと落ち着いたレイアウト

Rossmannの店内は明るく、白を基調としたシンプルで清潔感のある内装が特徴です。
地元の人々の暮らしに密着した日用品が整然と並んでいて、観光中にふらっと立ち寄るだけでもその「生活感」が感じられる場所です。

トラベルサイズの日用品コーナーも充実

店内の一角には、旅行者に嬉しい小さなサイズの商品がずらりと並んでいます。
歯磨き粉、歯ブラシ、シャンプー、制汗剤、ハンドクリームなど、コンパクトで機内持ち込みもできるサイズの商品が豊富に揃っており、旅先での急な買い足しにも便利です。

パッケージデザインも可愛らしいものが多く、お試し用やちょっとしたお土産としてもおすすめ。
複数ブランドから選べるので、ちょっとした比較も楽しめます。

食品コーナーにはのど飴やプロテインバーも

Rossmannでは、食品も販売されています。
お菓子、ナッツ類、ドリンク類などの他、のど飴やハーブキャンディー、プロテインバーなどの健康志向なスナック類も充実。

特に、風味豊かなハーブのど飴や低糖質・高タンパクのバーは、日本では手に入りにくい味も多く、試してみる価値あり。
お土産としても実用的で喜ばれるアイテムです。

写真プリントサービスも便利

さらにRossmannでは、写真のプリントアウトサービスも利用可能です。
セルフサービスの端末が店内に設置されており、スマホやUSBメモリを接続するだけで、その場で写真を簡単に印刷できます。

旅行中に撮ったお気に入りの写真をすぐに現像できるのはもちろん、ポストカード風に印刷して旅の記録を送るのも楽しい体験です。
言語切り替え機能もあり、操作も直感的でわかりやすく、初めての方でも安心です。

最後に

ドイツのドラッグストアは、ただ日用品を買う場所ではありません。
地元の暮らしを感じられるリアルなショッピング体験ができるだけでなく、旅行中の「便利」と「発見」がぎゅっと詰まった場所です。

今回ご紹介したdm、Rossmann、Müllerはどれもそれぞれに魅力があり、観光の合間に気軽に立ち寄れる立地にあることがほとんど。
手頃な価格のドイツ製コスメや入浴剤、環境に配慮されたオーガニック商品など、日本では手に入りにくいアイテムを手にするチャンスです。

気負わず入れて、見るだけでも楽しい。
そんなドイツのドラッグストアを、旅のひとコマとしてぜひ楽しんでみてください！

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