治安は、旅行先を検討する際だけでなく、留学先やワーキングホリデー先を検討する際にも重要な情報です。
治安が悪い場所では、常に周囲を警戒する必要があるため、買い物などでちょっと外出するだけでも疲れてしまいます。
筆者はこれまでに様々なヨーロッパの国や都市を訪れましたが、そのうちのいくつかの都市では、「ここは旅行者として短期滞在することはできても、長期滞在することはあまり考えられないな」と治安面で思うことがありました。
今回は、ドイツの治安は良いのか、そしてドイツでは安心して暮らすことができるのかについてお伝えします。
・ドイツでの留学やワーキングホリデーを検討中、もしくは予定している方
・ドイツへの旅行を検討中、もしくは予定している方
・仕事等の都合でドイツに長期滞在予定の方
・ドイツの治安が気になる方
ドイツの治安
悪くはないドイツの治安!
結論から言うと、ドイツの治安は全体的に悪くありません!
日本よりは若干劣ると感じるものの、特に隣国のフランスやベルギー、イタリアなどと比べると、ドイツの治安は良いです。
例えば、2021年の人口10万人あたりの殺人発生件数*ですが、ドイツは0.83件となっており、日本の0.23件と比べると高いものの、フランス(1.14件)やベルギー(1.08件)、スウェーデン(1.08件)と比べると低くなっています。
(*以下のサイトの情報を参考:https://ourworldindata.org/homicides)
ドイツは、ヨーロッパの中心的な国で難民を積極的に受け入れていることもあり、テロの標的になりやすい傾向にあるものの、テロの発生頻度もフランスやベルギーと比較すると少なく、テロが身近でない国だと言えます。
また、フランスなどで度々問題となっている暴動もドイツでは少なく、通常時はそのような心配も不要です。
また、不審な人に付きまとわれることもほぼありません。
他のヨーロッパの国で度々見かけるような、鳩の餌を無理やり渡そうとしてくる人や、ミサンガを手首に括り付けようとしてくる人、そしてバラの花を渡そうとしてくる人を、ドイツでは見たことがありません。
例えば、ミラノやローマ、ウィーンではそういう人をよく見かけたな…。
スリや強盗についてですが、こちらは日本以上に警戒する必要があります!
ただし、財布をポケットから半分はみ出した状態にしない、鞄が開いた状態で街を歩かない、人混みでは鞄やリュックサックを開けられないように気を付けるなど、基本的な対策で十分です。
もちろん、机の上に貴重品を置いたままその場を去らないことや、スーツケースを置き去りにしてトイレに行かないことも重要です。
特に、イベントや観光スポットなど、人が多く集まる場所では注意が必要です。
例えば、ケルン大聖堂のように人混みになりやすい場所では、スリが潜んでいる可能性もあります。
人混みで写真を撮っている間は、スリに隙を見せることになりやすいから気を付けてね!
とは言っても、普段の生活は、ほぼ日本と同じような感覚で行うことができます。
リュックサックを使っても基本的には問題ありませんし、電車のスーツケース置き場にスーツケースを置いても基本的に問題ありません。
筆者は、現在計4年半程ドイツで暮らしましたが、ドイツ国内でスリに会ったことも自分の目でスリを見たこともありません。
友人からスリを見かけたという話を聞いたことはありますが、ドイツで実際にスリの被害に会った人も、筆者の周りにはいません。
したがって、基本的な対策と心掛けができていれば問題ないかと思います。
海外旅行時に、スリ・強盗対策として財布を2つに分けたり、パスポートなどの貴重品を首から掛けたりする人もいると思いますが、ドイツではそこまでしなくても基本的に大丈夫だと思います。
ドイツでは、夜の観光やナイトライフの満喫も可能!
国や地域によっては、夜歩きは危険だとされ、そのような注意書きもガイドブックで度々見かけます。
しかし、ドイツでは、いくつかの地区を除いて夜歩きしても危険な目に遭う可能性は低いです!
筆者は夜に1人で出掛けることも頻繁にありますが、危険な目に遭ったことは、(今のところ)一度もありません。
また、ドイツで夜に外出したら危険な目に遭ったという人も、筆者の周りにはいません。
女性でも、比較的安全に夜歩きができる国だと思います。
夜景の写真を撮りに行ったり、日没後に飲みに行ったりクラブに行ったりすることも基本問題ありませんので、ナイトライフも存分に楽しむことができます!
ただし、酔っ払いには注意してください。
もちろん、酔っ払いが悪人である可能性は低く基本的には無害ですが、絡まれると面倒くさいです(笑)
でも、これは日本でも同じだね(笑)
また、夜歩きは基本的に問題ないと書きましたが、不審な人物や集団を見かけたら近づかないなどの基本的な注意は怠らないようにしてください。
ドイツで注意が必要な地域
ドイツのほとんどの場所は治安面で問題ありませんが、注意すべき場所もいくつかあります。
以下にその代表例を挙げておきますので、これらの地域を訪れざるを得ない場合にはお気を付けください。
・フランクフルト:中央駅およびその周辺
・ベルリン:東ベルリン
・ハンブルク:レーパーバーン(Reeperbahn)
・ミュンヘン:中央駅のすぐ南側の地域
・ケルン:ケルンドイツ地区(ケルン大聖堂とはライン川を挟んで反対側の地域)
特に、夜にこれらの地域に行く場合は注意してね!
大麻(マリファナ)の解禁による影響
ドイツでは、2024年4月1日に大麻(マリファナ)の所持や使用が認められるようになりました。
年齢、所持量、栽培量、使用場所等に制限があるものの、合法的に大麻を所持・使用できる国のリストに仲間入りしました。
闇市場を抑圧するとともに、粗悪品の流通を防ぐことが今回の合法化の目的にようですが、これによって、治安が変化する可能性も否めません。
現時点では、治安に関する大きな変化は見られないようですが、今後の動向が気になるところです。
まとめ
- ドイツの治安は悪くないが、スリなどに対する基本的な対策や心掛けは日本以上に必要
- ドイツでは夜歩きも基本的に問題なくできるが、不審な集団や酔っ払いには要注意
- ドイツにもいくつか安全でないエリアがある
- 大麻(マリファナ)の解禁により、今後治安が変化する可能性もある
筆者が移住先としてドイツを選んだ理由にも、治安の良さが挙げられます。
日本は世界的にも非常に治安の良い国であるため、ドイツでは日本以上の注意や警戒は必要ですが、安全面に気疲れして普段の生活が送れなかったり、旅行を楽しめないような国ではまったくありません!
ドイツは、海外旅行初心者や治安重視の海外旅行者にもおすすめの国ですので、まだ訪れたことのない方も、機会があれば一度は訪れてみてください!
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